なにかあったら... #2
これは放課後等デイという場所でのお話し。
長い就労実習をおえて、久々に事務室にいるサトーさんのところへやって来たルーカー氏。はた目からすると、ふたりのやりとりはいつもあまりかみ合っていない。でも、いつもかみ合っているかのように言葉だけではいい表せない何かを交し合っている...たぶん。この日もかみ合っていないけどかみ合っているようなやりとりを静かに楽しんだふたり。そして、その瞬間はルーカー氏が事務室を去る間際に突然やってきた。
...という意味深な言葉を残してその場を立ち去るルーカー氏。
最初はいつものように気にも留めなかったが、しばらくしてサトーさんはハッとして気づいた。そう、気づいてしまった。
これは実習巡回へ来たティーチャーが、事業所を去る間際にスタッフの人へ放つ言葉と同じではないか!
「なにかあったら連絡くださーい」
後日、なにもないのに彼に連絡をするサトーさん。
ツッコむわけでもなくスルーするルーカー氏。
そしていつものふたりの静かな時間が過ぎていく。
ひかりやがってるふたり サトー&ルーカー