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「この人の文体が好き」

好きだな、と思う文体ってある。

小説ほどかしこまったものでなくとも、それこそXのつぶやき……じゃなくてなんて言うんだっけ?まあいいや。それくらい短文でも「この人の文体好きだな」というのを感じることはままある。

私は「好きだな」というものに影響されやすいと思う。でも不思議なことに、惹かれる文体って、自分の中に取り入れられない。

自分の中に明確に「この人の文体が好きだな」というアンテナがあるのに、そのアンテナは受信するだけの機能しかないみたいで、コピーして発信、ということが出来ない。

だから自分の書いた文章を読み返しても「ああいいな」とはならない。
それなりに読み手のことを考えて読みやすい文章に構成しようと努力はしているし、
「これなら」と思えてから投稿するようにしているけど、私の文体は、私の好きな雰囲気を醸していない。

「好きだな」と思う人の綴る文を読んだ後で自分の書いたもののところに戻ってくると「うわー……」ってなった後「なんでこうも違うんだろう」と軽く凹む。

文章、文体って本当に人柄があらわれるなと思う。そしてそれは、小手先のテクニックとかでは演出できない気がする。
いや、多少は出来るんだろうけど、なんかやっぱり〝無意識に滲み出るもの〟と〝ちょっといい感じに滲ませてみました〟は違う。


私の文章は、無駄が多いなと思う。
でも普段の自分の脳内を思ったら、いろんな感情にまみれてあれやこれやを考えて収集つかなくなってるので、文章でもまあそうなるよなと納得しかない。

何も、声やしゃべり方を真似しようとしてるわけじゃないのに。「文体」なのに。
全然憧れる文体には寄せられないから不思議。


ただ、あれだね。
真似したくても真似できない言葉の表現を目の当たりにできるからこそ、
好きだなぁって思う人の書いたものを読むのって、楽しいんだよね。

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ひかげ
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