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変わらないもの。変わらないこと。

私はずーっと私です。

今日、何気なくInstagramを見ていたら、ある女優さんのアカウントが目に留まった。可愛らしいイラストと共にフランス移住について書かれたその投稿には最後にこんな言葉が書かれていた。

「私はずーっと私です。」
私の心を温かくしたこの言葉で、私は4年前の自分を思い出した。

今から4年前、私はイタリアにいた。留学が始まって最初の数ヶ月、私は毎日「変わらなきゃ。」と思っていた。留学生活は希望に満ちていて、10ヶ月後、日本に帰国する頃には全く違う自分になることを思い描いていたから。
留学をすれば自分のコンプレックスを全て置き去ってしまえると、壮大な勘違いをしていたから。(笑)
留学中に出会った日本の友人たちは、言語的な問題だけでなく、性格の部分でもイタリア人や他の国からの留学生の中に完全に溶け込んでいるように見えた。(彼らにも色々なstruggleはあったはずだけど、私にはそれが見えてなかった。)彼らと自分を比較しては、「自分も変わらなくちゃ。みんなみたいにならなくちゃ。」と、何をしていても心の中に焦りがあった。

そんな毎日を送っていると、自分の中でどうしても上手くいかないことが起こってくる。無理をしているのだから歪みが生まれるのは当たり前。今ならそれがすぐに分かるけれど、必死すぎて自分と向き合う余裕もなかった。

自分を変えよう、変えようと躍起になっていたその頃、たまたま話をしたイタリア人の友人から言われた言葉が、今でもとても印象に残っている。

「変わっちゃダメ!経験の中で自然に変化していくのはいいことだけど、無理に自分を変えるなんて絶対にダメ!!」

私の頭の中は???でいっぱいになったけど、彼があまりに強く断言するから、次の瞬間には張り詰めた心の中がふわっと軽くなって、それまでの自分が可笑しくなった。そのふわっとは今日のふわっとに似ていた気がする。
そっか、変わらなくていいのか、私は私でいいのか。言葉が変わろうと、環境が変わろうと、周りの人が変わろうと、わたしはこのままでいい。このままがいい。

確かにステキな変化もたくさんある。いつもとは少し違う自分で、エイッと飛び込んだ先に新しい世界があったり、新しい人の出会いを生んだり・・・。
新しい自分にワクワクすることもある。
だけどそれはいつも、自分が望む形で、自然な形の変化がいい。
気づいたら変わってた。それくらいが丁度いい。
帰国した時、私を見るなり「全然変わってないね」と爆笑する友達に、なんか失礼😂と思いながら、私も笑いが止まらなかった。そしてなんか嬉しかった。

留学中、色々な人と出会って非日常な経験がたくさんあったのに、発見したのは新しい自分よりも変わらない“わたし“な部分だったのかもしれない。
あの頃から4年がたった今、少しずつだけど、自分を偽ったり、大きく見せようとしたりそんなことをしなくても良くなった。このnoteを書きながら今、自然に気がついたこの変化が嬉しい。

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