中学生でも解けるかも!!!誘導に乗ることの大切さ:東大文系2016(難易度★☆☆☆☆)
さて、本日の問題はこちらです。
東大と聞くと難しそうな印象を受けるかもしれませんが、この問題はかなり解きやすい問題ですので怯えることなく、5-15分を目安にやってみてください。
さて解説です。以下、4を法とします。
(≡という記号を使用していますが、まだ学習していない方向けにざっくり説明しておくと、法、すなわち今回は4で割った余りが一緒であるとき≡で結びます。例えば1≡5≡-3≡101などです。)
(1)
ある程度nに代入して確かめてみると、3→9→7→1を1周期として繰り返していることに気づくはずです。周期は4なので
n≡1のとき3、n≡2のとき9、
n≡3のとき7、n≡0のとき1
と直ぐに答えられるでしょう。簡単なので大丈夫だとは思いますが、整数に関連する問題はとりあえず代入して実験してみることがどの難易度でも重要です。
(2)
3のn乗を4で割ると見て、3≡-1で扱う問題あることは流石に大丈夫だと思いますが、これももし分からなかったとしても実験してみれば1発です。ただし(2)は(1)とは異なり記述式で論証が必要になるので、帰納法で示してあげると安心ではあります。
3^n≡(-1)^nなので
nが奇数ならば3、nが偶数ならば1
と、こちらも直ぐに答えられるでしょう。
(3)
本日の本題ですが、(1)と(2)を使おうと考えればすんなり解けてしまう問題です。もちろんこちらも実験してみると解きやすくなります。
Xnは奇数であるため、(2)よりXn(n≧2)を4で割ったあまりは3になります。
X1は4で割ったあまりは1ですが、Xn(n≧2)以降はすべて3の奇数乗であることが言えるのは大丈夫でしょう。
X10は3^X9ですが、このことからX9≡3がいえ、(1)よりX10を10で割ったあまりは
7
であることがいえます。
さてこんなにも簡単に解けましたが、上手く誘導に乗れなかった方もいると思います。小問には最後の問題には関係なくただ単に問うてくるような問題もありますが、整数問題や旧帝などの難関校ではほとんど見られません。必ず小問進んでいくごとに、その前に解いた内容が使えないかアンテナを張っておきましょう。
10で割った余りは?と(3)では問われているので最後の方に(1)を使うことは予測できますし、(2)が偶奇で場合分けされているだけなので、Xnが奇数であることに気がつけばこちらも使うことができるはずです。
ただ、どうしても数学の誘導に乗るのは慣れが必要ですし、共通テストにも意外と通じてたりもします。(もちろん難易度は全然違いますが)
もちろん誘導に縛れすぎてしまうと、実は関係なかったような問題が詰まってしまったりするので、とりあえず手を動かしてみる。図を書いたり実験してみることが何より大切だと思います。
インプットも大切ですが、アウトプットかかさずに行い、日々練習していきましょう。
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