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二十一煎目:茶道の歴史や由来を教えてください


茶道の起源を簡単に

ぶくぶく茶をはじめとして、日本には多くの茶道の流派があります。そもそもの起源はいつ頃なのでしょうか。簡単にまとめてみました。

茶の木の発見と日本への伝播

茶道の歴史は、中国の唐代に遡ります。この時代にお茶が精神的な修行の一環として用いられ始め、その考え方が日本に伝わりました。

茶が発見されたのは紀元前2700年前頃だと推測されています。茶が採れる茶の木の発祥地については諸説ありますが、唐の時代に書かれた「茶書(茶経)」には、「茶は南方の嘉木なり」とあるようです。

日本に茶そのものが伝わったのは平安時代、9世紀頃だと言われています。最澄や空海らが遣唐使として唐に渡り、日本に戻る際に茶を持って帰って来ました。それが、日本に初めてやってきた茶だとされています。しかしながら、茶道として日本で花開いたのは室町時代に入ってからです。

室町時代:茶道の基礎が築かれる

室町時代には、茶の湯が武士や公家の間で新たな文化として広く知られるようになりました。茶道とも呼ばれるようになり、茶を点て、飲むことを中心に、茶室や茶道具、庭園などを含めた総合的な様式として発展しました。

その後、村田珠光や村田珠光の弟子たちによる「侘び茶」のスタイルが確立しました。侘び茶は、精神性を重んじ、簡素で静寂な雰囲気の中で静かに茶を楽しむスタイルを指し、現在の茶道の基礎といわれています。

千利休と茶道の発展

さらに茶道は千利休により洗練されていきます。彼は茶道の精神性を高め、単なる飲み物としてのお茶を、文化や芸術の域に引き上げました。利休は「和敬清寂(わけいせいじゃく)」を茶の湯の精神とし、これが現代の茶道にも色濃く反映されています。

そして現代へ

江戸時代は庶民の間でも、茶道が広まっていきました。明治維新を経て、一時は衰退の傾向もありましたが、今日では国境を越えて世界中に愛好者がいます。また今では多くの流派があり、振り茶文化と融合して地域独特の文化として親しまれています。
茶道は人と人との心の交流を大切にする日本の伝統文化として、単にお茶を飲む行為に留まらず日本文化の象徴として愛されているのです。

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「ぶくぶく茶とは|福を呼ぶ、琉球伝統の茶道」普段着物研究所 https://www.daily-kimono.tokyo/p/blog-page_22.html


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