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『全領域異常解決室』は新たなドラマの始まりか
冬ドラマを見始める前にやっと撮りためていた秋ドラマを見終えましたが、相棒は秋冬の2シーズンあるから見続けるにしても、観ようと思って結局観なかったドラマが4本もありました。
「ウィングマン」「下山メシ」「海に眠るダイヤモンド」「ダブルチート シーズン2」観ようと思っていたのだけど、録画が失敗したり、見逃したり、配信サイトが有料で見れなかったりで、いずれ私が登録しているどこかで配信されていることを祈るばかりです。
それにしても今回の2024秋ドラマは私的には豊作でした。
一年を通して観た大河ドラマ「光る君へ」も、思った以上に面白かったけど、視聴率的には今ひとつでした。
私の趣味が一般の人とは違うという事なんでしょうね。
今回の秋ドラまで一番気に入ったドラマは『全領域異常解決室』です。
これは観ていない人は是非どこかの配信サイトで見て頂きたい。
最初数話は超常現象に思える事件を解決していく謎の古来からの組織の話という、ちょっと風変わりなミステリという感じでしたが、中盤から流れががらりと変わり、日本古来からの神と人との大きな物語になって最期まで楽しませて頂きました。最終的に謎は残されて、京都支部の存在もある事から、おそらく出雲支部とかもあるのだろうし、世界の神々との関わりも映画で描かれることがあるのかもしれません。
『ザ・トラベルナース』は今回2シーズン目ですが、物語の大きな流れは決まっているので、今後も長期シリーズものとして楽しませてくれそうです。
病院と患者とナースの関係を現代のいろいろな状況を取り込んで、続いていくと良いですね。
『嘘解きレトリック』は漫画原作ですが、読んだことのない漫画だったので新鮮に楽しめました。嘘がわかる探偵助手と探偵が主人公なのに、探偵の割に殺人事件とか生臭い事件が次々起こることもなく、時代背景も含めて、ゆったりと楽しめる物語で、いずれ原作も読んでみようと思っています。これまた、次のシリーズの続編も期待できそうな作品です。
『モンスター』もオリジナルドラマですが、法廷もの弁護士ものというのは私は昔のペリーメイスンシリーズの小説以来大好きなので、これまた楽しめました。年若い娘の弁護士と父親の弁護士との確執はある程度解決されましたが、協力者の若い男性の正体などわかっていないことも残っているので、これまた次のシリーズが製作されることを期待しています。
『オクラ』は昭和の刑事と現代の若い刑事のバディもので、オクラになった未解決事件を解決していくドラマかと思っていたら、証拠捏造ドラマだったという感じですが、最終的にこれも次のシリーズに繋がる余地を残して終わりましたし、これで次に繋がらないなら、結局つじつまが合わないドラマを長期間見せられたと言わざるを得ないので、どう決着をつけるのかはともかく次のシリーズも作ってくれることを期待しています。
『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ』は若い女性の殺し屋二人が主人公の映画のスピンオフドラマですが、ある意味映画よりも楽しませて頂きました。
というよりも、映画の世界観そのままに、元々派手な大がかりな映画でなかっただけに、テレビドラマにぴったりと合ったというか、テレビサイズに合う映画だったというべきか、映画館で観ていないから、そう思ったのかわからないけど、テレビサイズで楽しめる良い作品でした。
『無能の鷹』はお仕事ドラマというよりもお仕事コメディですが、無能社員が実は仕事をバリバリこなすというのでなく、無能社員の行動でトラブルを解決するというのは「釣りバカ日誌」に繋がりますが、無能だけど見た目だけは有能に見えるというところで、テレビドラマにふさわしい感じになっている気がしますが、これまた漫画原作なので、いずれは読んでみようかなと思っています。
『潜入兄妹~特殊詐欺潜入捜査官』は詐欺組織に父親を殺された兄妹が潜入捜査官として潜入する物語ですが、毎回最期に「最悪だ」というセリフとともに終わるドラマで、最終回でも、その終わり方が踏襲されて次のシリーズへと繋がる終わり肩で、次のシリーズが出来るのか、お約束のセリフを言うためだけに最期のシーンを入れたのかは謎ですが、謎も残されているので次のシリーズを作ってくれることを期待しています。
どのテレビドラマも今回で完結するのではなく、次に繋がるような終わり方をしているというのが今期のドラマの特徴とも言えますが、どのテレビ局も長期シリーズになることを期待しているのだろうなとも思わされます。
なんにせよ、これまであった既存のドラマの枠を超えた新たな物語を、漫画や小説原作ではなく、オリジナルドラマで楽しめるというのは、今後のテレビドラマも期待大というものです。
昔と違って、放送が終わったものでも、配信サイトで放映されることがあります。今回ドラマの放映を見逃した人も、いつか観ることがあるのでしょう、その時にどのドラマを見るべきと尋ねられたら、その中の一つのドラマに『全領域異常解決室』を挙げたいと思います。