小説の天才から将棋の天才へ『龍と苺 柳本光晴』
この作者を初めて知ったのは『響～小説家になる方法』という漫画で、天才的な小説を書く女子校生の物語ですが、小説の天才だけど小説ではなく漫画でその天才性を表現するという、漫画だから出来る小説の描き方だったわけです。
が、今回は将棋の天才の女子中学生が主人公です。
天才というのは、努力して天才になるわけでなく、才能があるから天才なのだけど、天才なりに将棋で勝つために、努力はします。
現実に最年少で将棋の記録を塗り替え続ける棋士が現実にいるわけですから、もしかすると、更にとんでもない天才が突然登場するという現実もあり得るのかもしれません。
ただ、それがほぼ不可能で、棋士でなく女流棋士が棋士でない事実があるように、現在ほぼ男社会の棋界で女性のしかも中学生が、将棋の最高位である竜王に挑戦する物語というのが、将棋を知っている人は噴飯物なだろうけど、ちょっとだけ将棋を知っている人にとってはホント面白い漫画です。
そして、負ける相手がいろんな奴がいて楽しめます。
しかも、物語的にそろそろ最終回かなと思っていたら、一気物語が未来に進んで、更に物語が続くという、漫画ならではの面白さで、将棋をちょっとだけ知っている人も、おそらく知らない人も文句なしに面白い漫画ですので、読んでいない人は是非読んでいただきたい。
予想を超えた展開ですが、そろそろ最終回が見えてきた気もします。
完結前に、読み始めて、一緒に最終回を待ちわびましょう。