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『ツワモノガタリ 細川忠孝』 幕末最強の剣客を描いた群像劇
SFとか、ミステリとか、ホラーとか、そういう全く想像の世界での話もスキなんだけど、歴史的事実を元にした、時代物も結構好き。
というか、昔からおばあちゃん子だった影響で一緒に時代劇を見ていたからか、チャンバラものが好きなのはそのせいかもしれません。
そして、今回紹介する『ツワモノガタリ』は新撰組が主人公の物語ですが、タイトルからもわかるように、強者(ツワモノ)が語る(カタル)話となっています。
新撰組の隊士の面々が飲み会の席で、自分が闘ってきた相手でツワモノだった相手について語り合うという趣向となっていますが、飲み会の席で自分が闘った強い相手について語るという事は、当然勝って生き残っているわけですから、斬り合って生き死にの緊張感というのが、今ひとつということになるのでしょうが、やはり刀での斬り合いですから、命を賭けてのやりとりとなるわけで、チャンバラ好きな人にとっては、間違いなく面白い作品だと思います。
一番隊組頭「沖田総司」VS 彼が語る最強の男は神道無念流「芹沢鴨」
北辰一刀流「藤「藤堂平助」vs.薬丸自顕流「田中新兵衛」
新選組最強の槍遣い「原田左之助」vs.幕末随一のカリスマ「高杉晋作」
一刀流「斎藤一」vs.我流「河上彦斎」
新選組鬼の副長「土方歳三」vs.幕末の英雄「坂本龍馬」
新選組史上最大の大捕物「池田屋事件」!!
討幕派の強者がひしめき合う池田屋の中で、近藤勇、沖田総司、永倉新八、藤堂平助ら隊士が強さを発揮する強者たちの剣が池田屋の夜を血で染める中、桂小五郎の圧倒的な剣才が新選組に牙をむく
隊士それぞれの闘いから、新撰組の一番の見せ場?池田屋事件まで、その後五稜郭で新撰組が滅びて幕末を迎えるまでではなく、ある意味新撰組が一番輝いていた闘いの日々を描ききった作品とも言えます。
そして、新撰組が主役というよりも、相手方の剣士の生き様もそれぞれ描ききっているのが良いところです。
新撰組がより好きになるのか、幕末という激動の時代を生きた人達がより好きになるのか、どちらにしても、チャンバラ漫画で超常バトルではなく、地に足のついたチャンバラ漫画での傑作漫画というのは間違いないところです。
全八巻で完結するので、是非一気読みして頂きたい作品です。
読み終えた頃には幕末最強の剣客と流派が明らかになっているはず‥