11.14.木 死と愛と思考
希死念慮に襲われ続けて仕方がないので、noteでも書こうと思う。
突然だがわたしは死ぬことよりも忘れられてしまうことのほうがずっとこわい。けれど遺された家族や友人はきっともっと辛いだろうから、わたしはみんなの記憶からまるまるすっぽり消えてしまいたい。
生まれてこなかったことにして欲しい。そうしてわたしは出来ることならわたしがいない世界を見てみたい。ふわふわと夢を見るかのように友人や家族のゆく先を見ていたい
死んでいった友人やあの人は、怖かったかな。痛かったよね。怖かったよね、恐くて仕方なかったのだろうな。
だから今際の際あの人は昔話をしてくれたんだろう。わたしはこれから生きている限りその人のことを忘れないし、その人が怯え話してくれた昔話を忘れない。忘れたくない。
忘れたくないってのは、それすなわち生きていたいってことなんだろうか。
わたしの今身に降り注ぐすべての不幸が無くなったら、わたしは元気に働き遊び、生を謳歌するのだろうか。そうなのかもしれない、けれど想像してみるとそんなわたしは醜悪でなんだか嫌な気分になる。
考えすぎるから鬱病になる、考えるな。と昔ある人に言われたことがある。
最近も数少ない親しい友人にソレは考えすぎだと言われた。
だからわたしはウツなのだろうか。
そう考えるとなんだかわたしは可笑しく思える。
それこそ顔が醜悪ににやにやと汚らしい笑みをこぼすくらいに。今までであった人々たちを思い出してみる。考えない人間はたしかに楽そうだ、そんな人生も楽そうだと思う。
けれど人は考えてこそ「人」でいられると思う。
愛しい相手を考えたり、嫌いな相手のことも少し考えたり。昔怪我したときを考えたり。
だから優しくいれるのだと思うし、だから意地悪にならないように気を払うことが出来る。
だから人の痛みに寄り添うことが出来るのだと思う。
そう謂えば、痛み繋がりで昨日は脳外へ行った。
MRIは爆音で、轟音で、暗所で閉所で、たまに拘束されることもあって、昔を思い出して嫌いだ。
押し入れで寝て怒られて、、、というまだわたしが暗闇が怖くなかった幼い時。
MRI、有り難い恩恵を受けている、嫌いなものセットの現代文明の利器。
そんなストレスフルな状態から開放されたわたしは着替え、診察をしていただき、それから注射を打っていただき、わたしはヘロヘロと椅子に座っていた。 隣にはスーツ姿のお兄さん。
目の前には同じく診察が終わったわたしの親が立っていた。
するとスーツ姿のお兄さんは、
「自分はもうすぐ(診察?)なのでぜひ座ってください」
と、とても和やかに穏やかに、柔和に、兎に角、優しくわたしの親に声をかけた。 勿論「大丈夫ですよ!」と親は遠慮したが優しいお兄さんはわたしたち2人からギリギリ見えてしまうが、なるべく見えないように。。という配慮が伝わる場所に立ってくださっていた。
ここの脳外の人たちは、みんな優しい。
痛みを知っているからなのだろうか?
わからない。わからないけれど、お兄さんはすぐには呼ばれていなかった。きっとお兄さんも理解っていての言動だったのだろうと思う。
それからわたしたち親子は会計が済み脳外をあとにした。
よく聞くが、「たかが頭痛で大げさな〜!」、という人が居るが本当に激しい偏頭痛に侵された人を見たことがあるのだろうか。 真暗闇でうずくまるしか無い、動かないで静かに唸ることしか出来ない、段々と吐き気にも侵される、そしてそのどうにも二進も三進もいかない出来ない痛みが続くという体験をしたことがあるのだろうか。
群発頭痛の場合、偏頭痛の『静』とは違う『動』がある。激しく動き頭を床や壁に打ち付けたりだとか、檻の中の熊のように落ち着き無く動いたりする。
銃社会の国だと、衝動的に自殺してしまうこともあるそうだ。
たかが頭痛、ではないのだ。
ここは、みんな痛みを知っているから、考えてくれるから優しいのかしら、なんて思い考えながら、わたしはまた頭痛の始まりを感じながらヘロヘロと死んだ魚のような目で一点を見つめ薄ら涙を浮かべ帰ったのであった。
因みにわたしが帰る頃には、学校終わりの学生さんと思われる子どもたちとその親御さんたちも多くいた。
子どもが痛い目にあうのは理不尽だし嫌いだ。なんだか見ていて酷く憂鬱な気持ちになった。
昔の小児病棟での入院生活を思い出し、あそこで出会った子たちはみんな優しかったなぁと回想する。
メールアドレスを交換しよう、退院したらメールを送るね!と約束したあの男の子は元気だろうか。
退院したわたしが彼へ送ったメールに返信は無かった。
けれどそれは勿論悲しくはあるがそんなわたしの感情よりも、
どうか彼が元気で居てくれているのならばそれでいいやと十年以上経った今でもずっと彼を想っている。
昨日の話と昔話。今の感情。
疲れたので寝る、多分、きっと、寝る。
希死念慮なんて無くなったとは言えないし思いも出来ないが、全てがくだらないファルスだと思えばいいかななんて思い込んでみようとするがやっぱりわたしには無理だった。