デザインスクール卒業後、最初の仕事の見つけ方
デザインスクールのキャッチコピーは「たった〇〇ヶ月で憧れの在宅デザイナーに!」
私はこのキャッチコピーがとにかく嫌いです(笑)インスタ広告で追いかけ回されるたびに、ウェブデザイナーって誰でもなれる職業だと思われてんじゃん…と悲しくなります。まあそれは置いといて。
まず業界に入り込む第一歩が最難関
あなたがどこかのデザインスクールを卒業して、一応は課題で作ったデザインのポートフォリオを持っているとしましょう。
そのポートフォリオでは正直、クラウドで仕事を受注することも、業務委託や社員としてどこかの企業に採用されることも難しいのではないでしょうか。
なぜなら、採用する側は何人ものポートフォリオを見ているので、スクールの課題作品なのか実務の実績なのかくらいはすぐにバレます。どの程度ちゃんとデザインと向き合ってきたかもだいたいわかります。
もちろんそれでも応募者のポートフォリオに騙されて採用してしまい、痛い目を見ている採用担当者や企業の方々は沢山いまして…
でも、これでは働く側も採用する側も、お互いに苦い思いしかしないですよね。
私もクラウドや求人サイトでデザイナーを募集することがありますが、同じスクールの卒業生だったのでしょう、10人ほどが全く同じポートフォリオで応募してきました。(笑)
この業界は実務経験があるとないとで全く待遇が変わります。初心者歓迎の風潮ではない、と言うのが15年前と変わらない温度感なのだと思います。
誰でもできるベストな方法は
最初は小さな制作会社でアルバイトとして経験を積むか、独立しているデザイナーのもとで弟子入りして業界のいろはを学ぶのが、スキルを仕事にし、食べていけるようになる最短ルートだと思います。現場での実践を通して、学校や本では学べない細かなテクニックや業界の慣習を理解しないとスタート地点に立てない。
このへんはスタイリストやメイクさんのお弟子さんと同じ制度ですね。
ただ、初心者でもまれにガッツと根性で案件を取りなんとかやっているデザイナーもいる
私が出会ってきたこの方達の主戦場は、ビジュアル重視のコスメやアパレル業界ではないです。どちからというと低価格帯の商品やサービスでビジュアルはあまり重視されない(わかりやすくいうと楽天モールの商品バナーや地域のスモールビジネスをしている商店のチラシ、情報さえ伝われば特に洗練されたデザインでなくても成り立つような)業界のデザインが多い印象。
そして、そのようなデザイナーを下に見ているわけではないです。業界に合った各々のKPIがあり各々の正解が無限にあるのが商業デザインの世界なので。そのあたりはこちらの記事に書いています。
そのような業界で活躍している駆け出しデザイナーは、スキルで認められるというよりはガッツややる気、素直さみたいな人間的スキルで気に入られて採用されているケースが多いかなと個人的には現場を見てて思います。
もちろんそのような人間的スキルも重要ではあります。
では、デザインスクール卒業後、最初の仕事の見つけ方は?
クライアント直契約で探すならindeed
indeedは無料掲載もできる媒体なので、千差万別の企業が求人を出しています。なのでまず怪しい会社ではないか、きちんとした報酬を払ってもらえるのかなどは自身の判断となりますので気をつけてください。業界歴が短いと搾取されたりもしがちですが、まあ業界勉強でしょうか…。
きちんとした仲介サービスに間に入ってもらうならレバテック
もちろんレバテックへのマージンが発生するのでデザイナーの手取りは直契約には勝りませんが、ある程度信用のある大手の案件で実務経験を積めるのでおすすめです。
なにより、スモールビジネス相手でよくある給料未払い、振り込み遅れなどが絶対にないので安心です。初心者にもおすすめですが、業界未経験だと厳しいかもしれないことと、最近は昔よりもぐっとデザイン案件は少ないです。レバテックはエンジニアやPM案件に絞っていきたいのでしょうね。
ただ、登録しておけばプラットフォームで案件が閲覧できるので最近はどんな案件がどのくらいの報酬で募集されているのか業界の温度感はつかめます。
あとはさすが大手、営業さんやカスタマーサービスの方も優しい方が多いのでヒアリングなども丁寧にしてくれます。(ちなみに私が利用していた頃はまだ荒削りの営業さんとか適当な担当はめっちゃいました。笑)
正社員案件であればIT転職大手のGreen
昔から言われているのはGreenは仲介手数料が高いサービスなのでいわゆるハイスキルで給料レンジも高い人材を探しに来る企業さんが多いと言われていました。ウェブ業界の知り合いだったり業界経験者であれば結構ここを使って転職することが多いです。
未経験OKの案件もなくはないと思いますので一度登録してみる価値はあると思います。
昔はGreenよりも敷居の低いFINDJOB!というサービスがあったのですが、サービス終了してしまいましたね…未経験の方にはこちらの方がおすすめなのですが。
時間があるならクラウドサービスで勝負
ランサーズやクラウドワークス、ココナラとかですね。ただ使い方には注意があります。闇雲にプロジェクト募集に応募し続けるのは、絶対におすすめできません。なぜならライバルが多すぎるから。少額案件に100人とか余裕で応募してるので、募集かける側は一人ひとりの応募文を絶対見ていないと思います…。あなたがもしセールスレターのスキルを身に付けたいなら応募しまくってみるのもアリです(笑)
デザインスキルを身に付けたいなら、コンペ案件
プロジェクトに応募はおすすめしませんが、コンペ案件は勉強になるので参加してみることをおすすめします。
ですがコンペに勝つことが目的ではないです。
コンペに参加すると、応募が終了した段階で他のクリエイターたちの提出したクリエイティブも見られるので、周りの作品を見て自分がどの程度のレベルにいるのかの感覚を掴むこと。他のデザイナーのデザイン大喜利を参考にしながら自分のスキルを磨くこともできます。
参加した際には、最終的に採用されたクリエイティブもちゃんと追いかけてって見てください。そして「どの業界やクライアントにはどんなデザインが選ばれているのか」を肌で感じる。これはすごく勉強になると思いますが、すぐにお金にはならないので時間に余裕のある方はぜひ。
コンペ案件で作ったクリエイティブは(著作権などちゃんと確認して必要であればモデルやロゴ・キャッチコピーなど変えたりしてから)ポートフォリオに載せることもできるので作ったものも無駄にはならないのでおすすめです。
知り合いから案件をもらうのは?
よくありますよね。知り合いや友達に「何かデザインするものはない?」と声をかけて、実績を積んでいく方法。
私はこの方法おすすめしませんが、もしどうしてもやるならば、無料でできる範囲を最初に明確に示すこと。
駆け出しのデザイナーの場合、お金のやりとりが絡むとトラブルになりやすく、場合によっては友達関係に亀裂が入ることも。だからこそ、最初から「無料の範囲でやります」と伝え、無理のない範囲で受ける方が安全です。
最後になりましたが、このnoteでは、【コスメ・アパレル・ウェディングetc】ビジュアルが重視される業界のなかでデザインスキルを売っていくためのノウハウをお伝えしていきますので、よろしければ読んでくださると嬉しいです。