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上海ロックダウン8〜ゲームのルール2〜

本日でロックダウン23日目になりました。以前も書きましたが、僕は一番短い方で、中国人で長い方は40日を超えてきています。その精神的な不安と不満は想像を絶します。

さて、前回のエントリーはロックダウン16日目にロックダウン中の「僕なりのゲームのルール」について観察を行いました。もしまだ読んでいない方がいらしたら、先にこちらをささっとご一読ください。

何が書かれていたか、を要約すると
「毎日毎日野菜や肉を自分で料理する必要がある、バリエーション楽しみたいから、ローカルの調味料詰め合わせを買いました!」
になりますでしょうか。一生懸命書いたのですが、まとめると早い。(でもまだ読んでいない方は是非お願いします。笑)

もうあまりにも多くの方がおっしゃっているので僕が改めて言うのもなんですが、やっぱり感じているんです。

「環境の変化にあわせて、自分を変えることができたものだけが生き残る」
と。

「外部環境と競合の動きをいち早く察知して自社の戦略を変えていく、変えることができるのは己だけ」
と。

上海は今、非常事態なので状況がそれはそれはよく変わります。僕もそれに柔軟に対応して、生き残るための戦略をUpdateしなければ。常にゲームのルールを注視し続けなければ。

で、何が変わったの?です。
変わったことは大きく2つかな、と感じてます。(あくまで僕の住むエリア、です)

個人で購入できるようになり、種類も増えてきている


まずひとつ目として個人で購入できるようになり種類も増えてきている、ということがあります。これはめちゃめちゃでかいです。

これまでは何かを買うには「集団購買」というやり方しかありませんでした。

誰か心あるスーパーかっこいい有志(名門!!!)が「団長」として小売店と中国語で巧みに交渉し、購入最低数量を決定、それを同じマンションで分け合う人を募集して最低数量に達すれば購入できる、という方法です。
(集団購買については↓に書きましたのでまだ読んでいない方読んでみてください)

例えば、ある知人のマンションは住民が少ないためこの集団購買の最小ロットに物理的に届かず、食糧は政府の配給を待つしかないという状況でした。マンションが小さいことにもメリットデメリットがありますね。

また、マンションはそこそこの大きさでもそこに住む人が「中国人」「日本人」「欧米人」と混合されている場合、趣向の違いからなかなか集団購買が成り立たず苦労しているという声も聞きました。

「日:とにかく味噌が欲しいんだよ!」
「中:不是!不是!大量ニンニク必要ネ!」
「欧米:ナニイッテルカー!マッシュポテトガオウサマナンダカラトニカクイモダロー!」
みたいな感じでしょうか。

ダイバーシティに富んでいるということも、メリットデメリットがありますね。

そんな状態だったので、個人で購入できるようになりその種類が増えているというのはスーパー朗報なんですね。ちなみにどうやってやるの?という話。

もちろん上海はまだ全然正常に稼働していないのでお店の種類は限られるのですが、まず上海市内で営業中のお店をTmall(日本のRakutenでしょか)などOnline Platformで探します。

そこで買いたいものを選び、お店の人とコミュニケーションします。

「これ書いたいんだけど、お店から商品出荷できるの?お店にスタッフはいる?」

そうすると、こんな感じで返ってきます。
「大丈夫だよ!ただし商品は自分で取りに来てね!」

もちろん自分で取りに行けません。ロックダウンされていますので。

そこで、商品を取りに行って家まで運んでくれる人を別のAPPで探して手配する、という流れになります。

先週からの大きな違いはこの「商品を取りに行って運んでくれる人」が増えてきたこと。そのためこのようなサービスができるようになったみたいです。

ちなみにこの取りに行って運んでくれるサービス、通常5キロ以内で値段は500円くらいなのですが、とても通常価格では人が捕まりません。。。

なのでそこにチップを追加して、運ぶ人の争奪戦が行われています。こんなところだけ資本主義経済の原理が働いています。。。

そして、なんだか課金ガチャのような感覚もあります。
かくいう僕もしっかり課金させて頂き最初に届けてもらったのがこちらでした!

改訂されたゲームのルールで最初に手に入れた物資

はい、ご指摘の通り体にあまり良くない嗜好品ばかりになりました。笑

それまでの食事が↓こんな感じだったので、体的にはプラスかマイナスかわかりません。ただ僕のメンタル的にはものすごいプラスになっているのは間違い無いです。笑

まだ食材が限られていたある日の昼食、主食は「もち」泣

念のため付け加えておくと、こういったサービスを受けられる人はまだまだ市内中心部に住んでいる限られた人、かつ通常に比べると随分と高い送料を負担できる(もしくは負担してでも買いたい!)ような人だけであり、家族数人で郊外に暮らす多くの普通の中国人は引き続き厳しい食料事情に直面しています。

政府の食糧支給頻度がどんどん増えた


もうひとつ変わったことがあります。それは政府の食糧支給頻度がどんどん増えたことです。(これも住んでいるエリアによりかなり差が出ていますので、あくまで僕のエリア/マンションでの話になります)

日本でも報道の量が日増しに増えているように、上海で行われているロックダウン政策に対する市民の不満は日に日に高まっており、個人的にはすでに爆発寸前の危険なレベルになってきているのでは、と感じています。
このあたりに対して感じていることは、機会があればまた書きたいと思っていますが、今回はそこはスキップ。

市民の不満はもちろん長引くロックダウンに対してなのですが、その中でも食糧への不安と不満が非常に強いです。それを受けてなのかどうなのか、僕の住む区とマンションではここ1週間で怒涛の食糧支給ラッシュが行われています。

前回のエントリーで4/14までの政府支給物資について掲載しましたが、その今日までの9日間の間にさらに3回も物資が支給されました。そして特筆すべきはその量。。。

これまでの食糧支給についてはこちらです

例えばこちらが4/18に、5回目の支給として家に届いたものです。

写真を撮るために並べるのも大変でした、そして一番左の野菜は何?笑

何度も何度も言ってますが、僕は今ひとり暮らしなんです!3-4日に1回、こんな量の食糧を支給されてもとても食べきれません。。。

すでに冷蔵庫も冷凍庫も野菜室も全てパンパンで、皮肉にもロックダウン中の今が上海に来た3年間で一番食材と備蓄が豊富な状態となっています。笑

ちなみにこの食糧、とても一人では食べきれないですし野菜はすぐにダメになってしまうので、最近は支給された食糧のうち80%くらいを同じマンションの住民にリリースしています。

同じマンションの住民で構成されたWe Chatグループがあるので、そこに「ひとりなのでとても食べきれません、食べきれない分を部屋の外に置いておくのでご自由に持っていってください」と投げ込んでいます。

そうするとやはり中国人は大家族で住んでいるので、そういった方たちがすぐに回収に来てくれていつもすべてきれいになくなっています。ロックダウンの中でも少しほっこりする瞬間です。

さて、ここまで読んで来て勘の良い方はすでにお分かりだろうと思います。

「完全にルールが変わってるよね」
と。

ゲームのルールが変わった、戦略を描き直そう

そうなんです!
先週書いたゲームのルールと必勝法がすでに改訂されているんです!!!

なんとか調達した現地の調味料を駆使し、同じ素材に何度も違う舞台で最高に舞ってもらう事で、味変を楽しみ生き残る!

この戦略はすでに改訂が必要なんです。

そう、新しいゲームのルールを生き抜く戦略はズバリ
「エースファースト」
です。笑

「カレーのルーあと1つしかないし」
などと思わず、チームの今いるメンバーの中でエースから投下していくのです!!!

常に状況は変化する、それも良い方向へ変化していくはずだ。未来を悲観し、コンテンジェンシーばかり考えることで、オプションを過大に準備し、備蓄ばかり増やし、自分の気持ちにフタをすることはもうやめよう。
止まない雨などないのだ、体にいいんだよ、なんてただのエクスキューズだ!


昼!ラーメン!
夜!カレー!
ビール!おやつ!チョコレート!!!

ロックダウンも3週間をすぎ、メンタルのバランスが崩れてきているようです。笑

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