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なんで宣伝会議賞に夢中なるのか考えてみた。

深夜。いびきが聞こえる漫画喫茶で、「宣伝会議賞」の応募ページに、ひたすらキャッチコピーを打ち込む。オリエンのページを何度もみて、課題のサイトをみて、自分の思ったことを、正直に、飾らずに、応募フォームに投げ込んでいく。息が詰まると、ツイッターを開く。「宣伝会議賞」というキーワードで検索する。みんな思い思いに進捗情報をつぶやいている。その熱に感化されるように、スマホを置き、ひたすらまたコピーを投げ込んでいく。書いている時は、受賞とかはまったく意識してない。ただただ「応募フォーム」という空白を、自分の想いと言葉で満たしていく。見直すと、どうしても、嘘くさい言葉や綺麗事、固い言葉がアウトプットされる。そういった「見栄」「かっこつけ」「ぎこちなさ」を、本音に近づけていく。この作業は、嫌いじゃない。邪念を削除して、主張に修正する。知的好奇心と自分の人生とレトリックをグチャグチャに頭の中でかき回しながら、言葉を何度もひねり出していく感覚。実験に近い。このテーマから、この自分の頭から、どんなコピーが生まれてくるんだろう、出てきたコピーを審査員はどう感じるんだろうと、可能性を楽しんでいる節がある。楽しい趣味でもないし、大変な労働でもない。登山と近い。山があると登ってみたくなる。可能性が試せるなら試してみたくなる。ただそれだけ。そして、今日も、可能性の種を蒔き終えた。いびきが聞こえ始めた。

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