【ドラマ「大奥」感想第1回】男女逆転大奥は、単なる男女入れ替わりではない
今まで勉強の記録だけを細々noteに書いてきた中、唐突ですが、NHKドラマ「大奥」の感想をまとめる投稿をしていきたいなと思い立ちました。「大奥」は何回放映されるのか、公式サイトを見てもよく分からないので、先の見えないチャレンジになりますw
NHKドラマ「大奥」公式サイト
「大奥」、すぐれてジェンダーを意識した作品なんですよね。
私の中で、ユニバーサルカラー(あるいはユニバーサルデザインも)の勉強は「誰も取りこぼさない社会」を志向する一環だと位置づけていますが、この「誰も取りこぼさない社会」の追求はジェンダーという要素も外せないと強く感じます(私、オンライン市役所が課制度だった頃、「ジェンダー平等推進室」も所属していました。たまにしか参加できなかったけど)。
この「大奥」原作はよしながふみさんの漫画で、ご存知の方も多いでしょう。
今までも、映画やドラマ化もされてます。
江戸時代に赤面疱瘡という若い男子だけがかかる感染症が日本中に流行し、男子の人口が4分の1になったという設定のストーリーです。
こういう世の中で、働くのも、表の権力を握るのも女性になっていきます。男性は大事な子種として扱われます。
本来は男性の将軍を女性たちの大奥が迎えるのですが、江戸中期には将軍は女性、大奥は男性と逆転しています。
ドラマは原作どおり、8代将軍吉宗からスタート。
冨永愛さんがハマります(加納久通役の貫地谷しほりさんは、さらに推し。久通の今後出てくるアレをどう演じるのか、すごく楽しみ)。
ストーリーの詳細まで語ると長くなるので割愛しますが、さりげなく大事なのは、この男女逆転社会は、単純に男女が入れ替わっているわけではないということ。
ただの入れ替わりなら、家事育児は男性が担いそうなものですが、この世界では女性が外でも家庭内でも働きます。
そして、将軍など権力を持つ者は、公的な場所では男名を、私的な場では女名を名乗ります。公的な場所で男名を名乗り、記録には男名しか残さないのは、外国に男子の人口が減っていることを知られないためという国防的な理由もあり(と原作にはあるんだけど、ドラマでもこれ出てくるかなあ)、そこもまたジェンダー構造が示唆されていると思うのです。
第1回を見た限りではかなり原作に忠実な脚本になっていて(脚本家の原作に対するリスペクトを感じる)、次回以降の家光編がどう展開するか、かなり楽しみであります。