【詩】スモーキンビジネス
愛も涙も白煙にまいて
残されたのは空っぽの金庫と
一本の薔薇だけ
警備員はいびきをかいてる
やつらは国境を越える頃だろう
強盗団スモーキービジネス
ピストルも脅し文句も使わずに
魔法のように絵画や宝石を盗んでゆく
足音を聞いた人間もいないってさ
リーダーのスパイク・ケリー
茶色の瞳にいつも喜びが帯びている
9歳の頃、林檎を盗んだ
その日から悲しみは捨てたんだって
ミント・キャンディを奥歯で噛み
次の角を曲がれと運転手に命令する
アジトも煙に囲まれていて外からは見えない
子分は5人とも生まれた国籍が違う
まるで会話はジャズのようだ
チキン・ボーンの山を囲んで
盗んだ金が平等に分けられる
彼らには大きな夢があるんだけど
それは世界を揺るがす秘密だ
平和はいらない、許しは乞わない
強盗団スモーキービジネス
明日の朝刊もやつらが賑わせるだろう
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