Mei&Me(原題:僕と笠原メイ)

ロックで愛して、キスで殺して。詩誌『ココア共和国』にて詩が掲載され(25回)エッセイの執筆依頼を受ける|詩のコンテスト「一かけらの今」第6回「それから」第7回「空」入賞|第23回 「家族の絆 愛の詩」佳作|第10回郡上市文芸祭賞受賞|一行詩集『365』好評発売中!

Mei&Me(原題:僕と笠原メイ)

ロックで愛して、キスで殺して。詩誌『ココア共和国』にて詩が掲載され(25回)エッセイの執筆依頼を受ける|詩のコンテスト「一かけらの今」第6回「それから」第7回「空」入賞|第23回 「家族の絆 愛の詩」佳作|第10回郡上市文芸祭賞受賞|一行詩集『365』好評発売中!

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音楽コラム「1987」

目次 第一話 フラワーカンパニーズの「エンドロール」 第二話 ドレスコーズの「トートロジー」 第三話 sionの「がんばれがんばれ」 第四話 ボブディランの「Like A Rolling Stone」 第五話 PK Shampooの「神崎川」 第六話 忌野清志郎の「人間のクズ」 第七話 友部正人の「反復」 第八話 曽我部恵一BANDの「街の冬」 第九話 神門の「紅しょうが」 第十話 にたないけんの「東京メリークリスマス」 最終話 田辺マモルの「プレイボーイのうた」 第一話

¥300
    • 「poetry notes01」が完成するまでの経緯

      7月13日(土)に発売する 「poetry notes01」が完成までの 経緯を書こうと思います 最初は、2024年2月の終わりごろに 地元の詩の先輩、浅見恵子さんから 「一緒に本作らない?」と電話が来た 突然のことだったので驚いた 話を聞くと、6名が参加して作る 詩や、エッセイや、写真や、俳句、イラストなどを 一冊に詰め込んだ華やかなアンソロジー本で、 そこに僕が大尊敬する詩の先生、 堤美代さんも参加されるということで 参加費やテーマなどを聞く前に、思わず 「参加させてく

      • 【詩集を発売しました!】

        笠原メイ詩集 ◤◢◤◢◤◢◤◢◤◢◤◢ 『Midnight Cigarette』を 発売しました! ◤◢◤◢◤◢◤◢◤◢◤◢ 詩誌に掲載された5編の詩を収録した、A5サイズ。11ページの手作り冊子です。送料込み500円。BOOTHのみでの販売になります。よろしくお願い申し上げます。

        • 詩集「Midnight Cigarette」の経緯

          2024年3月15日 (金)に発売する 詩集「Midnight Cigarette」の 完成するまでの経緯(いきさつ)を書こうと思います 話は2023年5月まで遡る 近所に住んでいる、詩人の浅見恵子さんに 「私が文学フリマに持って行くから あなたも簡単な冊子作ってみたら?」という ご提案を頂いて、初めて「本」を意識した 今まで詩の本を作るなんて すごく大変で、お金が膨大にかかるという ネガティブな認識しか持っていなくて でも、浅見さんは軽い口調で 「ごく簡単な誰にでも作れる

        • 固定された記事

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        • スケッチ
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        • 377本
        • 3rd『水玉と煙草』 無料DLキャンペーン
          21本
        • 笠原メイ雑文集
          55本

        記事

          【詩】愚かな愛の詩人の臆病な詩

          誰にでもあるはずさ 大好きな思い出 それは穢れることがない 心の奥にある宝箱のようなものなんだ 死んだ後に思い出がどうなるか 分からないけど もし天国にいっても 君の顔を忘れたりしないよ 君の声を忘れたりしないよ もし生まれ変わっても そこだけアップデートされないといいな 僕の頭を撫でる傷だらけの手が とても綺麗だったこと 過呼吸で倒れた君の首に 必死に濡れタオルを巻いたこと 浴槽で溶けるチョコレート 甘い香りに誘われてくちづけ 赤いワンピースから伸びる細い手 結露した星空が

          【詩】愚かな愛の詩人の臆病な詩

          【詩】誰もいなくなった町

          バレエシューズで瓦礫の上を歩く 天使は鼻歌を口ずさんで 風のようにしなやかに 野花の頭を優しく撫でる 人間のいなくなった町は平和 平和なんて言葉は人間が 言い訳のように勝手に作っただけ 人のいない海は神様だったし 転がる石にも瞬く星にも名前はなかった 国境線は関係ない 差別なんてない世界で 川のせせらぎや、森の葉擦れの歌 それ以外は雑音だった 好きに人参を食べれた 畑を荒らしたなんて怒られなかった 馬は疲れ果てるまで走り続けた 太陽が沈んでも走りたかったから 愛情や、幸せ、た

          【詩】誰もいなくなった町

          【コラボ詩】ネガフィルムの彼岸花

          カカオという名前の犬が 彼岸花を嗅いでいる サンパウロ生まれの悪童 今朝はパン屋巡り 蘭州もなくなってしまった街 涙にならない涙を流して、笑顔にならない笑い方をする 手首にお揃いの刺青を持つ双子の 名前は千佳と歩、そう勝手に決めた 嗄れた季節に出会った 菊田くんの彼女が言った 「なりたくないものにならないように頑張りなさい」 鼻の詰まった風邪声で讃美歌を 揺れるカプセルホテル 奈落の底、星 見上げた濡れた街灯 神様か悪魔か知らないけど 手を繋いで踊ってくれませんか? 残

          【コラボ詩】ネガフィルムの彼岸花

          【詩】冷たい夏

          潰れた瞳で抱きしめた 愛の熱で火傷してもよかった 雨が降っても傘をささない 終電を逃したら家まで歩けばいいと 今まで拾った捨て猫の数を思い出しながら 光の向こう側に飛ばした矢が 地球を一周して自分の背中に刺さった 振り返ったら太陽が眩しかった そっちが朝だって初めて気づいたんだ 強い洗剤で傷を洗うから 血はいつまでも止まらなかった 摩耗した神経に記憶が宿っているから 古い灯台を目指して 恐竜時代の雪が流氷と溶ける 林檎の花びらを踏みながら プールまで歩いたけど水は凍っていた

          【エッセイ】2023年を振り返って

          2023年、の終わりが近づいている 家族とXmasケーキを食べたあと 近所の公園をウォーキングする 耳にさしたイヤホンの中、ジョンの声 湿った枯れ葉を踏みしめながら 息を切らしつつ 2023年を振り返っていたら あまりにも色々なことがありすぎて 感極まって、少しだけ涙が流れた とにかくたくさんの人物にお世話になって 新しい一歩が踏み出せたような 充実した一年だった。今回は詩の活動に於いて (プライベートなことは抜きにします) 一年にあった出来事をまとめた文章を書こう 笠原

          【エッセイ】2023年を振り返って

          【詩】深い眠り

          一日中歩き回ったチェインギャング 足の鎖でブルースを奏でる 声にならない痛みの分だけ輝く星に 何の意味もなくて、弱さや病気を武器にする 知っているさ、みんなただの寂しがり屋 昔話を寓話だと思っているから 戦争なんかするんだ 僕が今までついた嘘を本にしてもいい 愛はおとぎ話なんだろうか 幻想というか、願望というか 形はないけど存在するものはある 例えば、空気とか、音楽とか 水出し珈琲の中に透けた 深紅の回転木馬が夢を見ている 本当に自分の進みたい道を走ること およげたいやきくん

          【詩】モリッシーの詩集を抱いて

          讃美歌がラウドスピーカーを揺らすけど 愛について知ってることは少ない 17で命を止めてしまった少女の 残した感情が夜明けにボートを漕ぐ 白い手で水面を撫でてゆく 俺の墓は簡単には暴けない マリアの涙は酸性雨 何もいいことがなかった時代に 花の手錠をかけて、鍵をなくした 夜の高速道路で尻尾をなびかせて 風が奏でるベートーヴェンを聴いてる 鳩が手紙を運んでくると 青い心臓が夜を燃やしてくれる 妖精の拳銃を手入れをしてる ハートマークもいつかおじいさんになる 名前も思い出せ

          【詩】モリッシーの詩集を抱いて

          【詩】菫の墓

          菫の花を咥えた人魚が オーロラの下で追いかけっこしている でも何に追いかけられているのか 分からないまま悲しくなる 地上で交わされる言語に傷ついた 太陽が今日も死んでいく 戦闘機で着飾った空 それが青く見える場合もあった 冷たい夏の呪文を唱えてくれ 活舌の悪いロザリオを首から垂らした 船酔いの水夫が海底に沈む それを見ていたのは犬のチャッピー 吠える声はさざ波に溶ける 水夫の口から泡がでなくなってから 人魚はそっと抱きしめてみた 禿げている頭髪は脂っぽく カサカサに乾いた唇

          【詩】エゴンシーレなふたり

          メイフラワーホテルの23階で きみの細い足首に 星のアンクルを捧ぐよ 滑らかなかかとに キスをするとき、どんな姿勢だろう 下半身に神様は宿るっていう噂を ちょっと信じている 浴槽で触れたきみのお腹が 故郷よりも愛おしい 風邪をひいている時のような 掠れた声をレコード盤にして ジャケットはきみの透明な瞳がいい それを飾った部屋に観葉植物と猫 英雄になんてなれないから 火傷で爛れた歌を捧ぐよ 傷だらけの指が僕の首をなぞる さっきまで小説をタイプしていた指が 硝子のように冷たい指が

          【詩】エゴンシーレなふたり

          【詩】ジェルソミーナ

          ジェルソミーナの白い唇に 男の魚のような瞳が突き刺さる 盲目の花売りは銀色の笛を吹いた 布切れを引きずる太陽の熱 財布の中身を少し気にしながら 気が触れたように踊り狂った夏も リップクリームを塗り忘れた冬も 転がる車輪には傷一つなかった 二人は見たこともない映画について語り合った 時には台詞を真似して喋るときもあった それでもジェルソミーナは 戦争だけが怖かった 古道具屋で買った手帳に書き込む 人が人を傷つける意味ってなにかしら? 南国でパイナップルを買って 失ったばかりの歌

          【詩】ジェルソミーナ

          【連詩】DEVIL

          (せ)柴田せのん (笠)笠原メイ (せ)神降ろしで流れる言葉を 白い薬でぶち壊せば 三千世界を走るクラック 失くした翼を探しても 帰る天国のあるじゃなし 死んでもせつない詩が書きたいの それでダメなら死んでもいいの そうするために生まれてきたの それしか考えられないの 地を這う者に翼はいらぬ 帰る天国のあるじゃなし (笠)白い雪が傷に触れて溶ける 十字架を海に投げて 沁みるのはいつも心の真ん中 抱きしめないで抱きしめる方法を ずっと探している 死ぬより美しいことが

          【詩】やだやだ星人

          これから詩を書くからねと言うと やだやだ星人が登場して 僕のペンを持って眠りの中へ やれやれ これから買い物に行くからと言うと やだやだ星人が鼻歌まじりに 僕の財布と靴を隠して欠伸している やれやれ これからギターを弾くからと言うと やだやだ星人は睨みつけて ピックを手裏剣みたいに窓の外に投げる やれやれ これから煙草を吸うと言うと やだやだ星人は水鉄砲を持ってきて 煙草をカートンごと水没させる やれやれ これから料理をするからと言うと やだやだ星人が横になっ