【詩】愚かな愛の詩人の臆病な詩
誰にでもあるはずさ
大好きな思い出
それは穢れることがない
心の奥にある宝箱のようなものなんだ
死んだ後に思い出がどうなるか
分からないけど
もし天国にいっても
君の顔を忘れたりしないよ
君の声を忘れたりしないよ
もし生まれ変わっても
そこだけアップデートされないといいな
僕の頭を撫でる傷だらけの手が
とても綺麗だったこと
過呼吸で倒れた君の首に
必死に濡れタオルを巻いたこと
浴槽で溶けるチョコレート
甘い香りに誘われてくちづけ
赤いワンピースから伸びる細い手
結露した星空が