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東洋医学講座 54

〇五行の働き②

◇火気の働き

火気を代表するのが夏の働きです。夏は一年中で一番暑い、そして、この暑いというものを代表するものが火なので「火」という符号をつけられました。

その働きの内容は何かといいいますと、草木の形で知るのが一番シンプルなので例えますと、夏には草木が最も高く伸びて、枝葉をいちばん広げます。つまり、もっている力をフルに発揮しているわけです。

この最大膨張、全開作用、全動作用が、火気の働きです。この働きを受けて成熟するものがあれば、消滅させられるものもあります。この陽遁の成熟、陰遁の消滅の両作用を合わせて持っているのが、火気であります。

◇金気の働き

金気は消滅によって万物を凝固・収斂させる働きです。植物は全開していた枝葉を枯らし、養分を根の方へ内蔵させます。また、寒天などは熱するとドロドロの状態になりますが、それを冷やすと固まります。

この固まる働きや固める働きを持っているものを象徴して、「金」と符号つけています。

固まることを本性としているものは、金気作用によって一層固まります。反対に、蛋白澱粉体からなる動植物は縮まって、衰退させられます。もちろん、動植物の中でも金系タイプのものは、例えば、木系タイプものなどに比べて衰退の少ないものは、かえって生き生きします。

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