![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/147652545/rectangle_large_type_2_88f96f928b885f15143f896fcf447e18.jpeg?width=1200)
東洋医学講座 300
脾と戊己
戊己は十干の土性符号で、戊は陽土を、己は陰土を示しています。
戊=茂・盛ん・・・盛りが頂点に至って陰遁が始まる。
己=紀・しるし・・・停止と新しい出発の変化を示す。十二支では未の土用に配当される。
戊己は土性の十干で変化作用を現し、1年では未の月、1日では未の刻に配当され、変化の働きを示す符号であります。例えば、戊己の年に生まれた人は、幼年時代に変化運に遇うといわれます。
戊己は陰遁・陽遁の変化点
戊(つちのえ)、己(つちのと)は十干の土性符号で、戊は陽土で己は陰土を示しています。また、土性には変化作用があります。
字源でみますと、戊は盛んに茂るの意で、夏の土用に当たり、8月ごろの草木が盛んに茂るときをいいます。火気が強いため、その暑さの刺激で大地が盛んに働き、土気が強くなります。火気と土気はこうして相生性を持っています。
己は、すでに止まるの意で、紀元節の紀、つまり始まりという意味であります。陽遁の働きがすでに止まって、ここから陰遁が始まる変化点であります。具体的には、果実の実の始まりであって、果は生命の根源であるので、ここからが出発点ということになります。また、未も同様の変化点ですが、これには果実の形としての出発点という違いがあります。
戊己の大気を受けて生まれた人は、幼年時代に変化が多いといわれています。戊己の年、戊己の月、戊己の日に生まれた人が土用の気を受けているので、生活環境に変化が見られます。
例えば、戊己の年生まれの人は、幼年時代に境遇の変化が起こり、戊己の月生まれの人は青少年時代に、戊己の日生まれの人は中年時代に、戊己の刻に生まれた人は晩年に、それぞれ境遇の変化が起こるといわれています。