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東洋医学講座 41

〇病気の生旺墓

臨床では病気の生旺墓を知るということが非常に大切になります。病勢が生のときは生の治療の仕方がありますし、旺のときには旺の治療の仕方があります。また、病気が墓に入れば、治療は非常にしやすくなります。

患者さんがあちらこちらの病院にぐるぐる回っているとき、病気は旺の状態です。しかし、ぐるぐる回っているうちに墓に近くなってくれば、難しい病気の場合でも引き受けて治療をしますと、パッと治るものであります。

もし、患者さんの病気が旺のときに来たら、「これは、こういうことになっているので、今すぐには治りませんよ。」とはっきりと話す必要があります。納得いただければ「この先生はヤブだ」とは思いません。

しかし、それには病気の予後をしっかりと推察できる力をもっていなければいけません。治療にしても、勉強にしても、仕事にしても、見通しがつかないのは全部いけません。この見通しをつける一つの方程式が三才であります。

三才の成立や三才で成っているものを知れば、どのようにして見通しをつけたらいいかということが分かります。これと、さらに陰陽や五行の考え方を合わせれば、もっと深く理解できます。

陰陽、三才、五行は別のものではありません。別の観点から物事を見ているだけです。ただし人間の思考は平面的であるので、分割して考えなければ分かりにくいです。割って考えますと、偏見や一面でしか分からなくなるといけないことですが、分かりやすくするために分割します。

知識として学ぶときは分析しても、実際に使うときは、一つに統合させて使うべきで。陰陽と三才と五行で、三才になっているからであります。

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