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東洋医学講座 302

脾と坤・艮

坤は大地、艮は山を示す易の符号で、坤艮いずれも土性に属し、陰陽分ければ、坤は陰土、艮は陽土であります。

易意では、坤は柔順・平和・平凡など、土の軟化した大地の働きに敷衍した見方をして、艮は高尚・停止・曲点など、土の凝結した山の働きに類推した考え方をします。

人体に配当すると、次のようになります。

坤=消化器(体を養う、地上の万物を育てる)、肌肉に配当されます。
艮=人体・人形の象、陽と合化した陰の姿、物体という形化したもの、関節(肩腰の各関節)、骨のある個体を現します。

坤艮は脾の一切の働きを示します。

坤・艮は土性を示す易の象

坤艮は、いずれも土性に属する易の符号で、陰陽に分ければ坤が陰土、艮が陽土であります。

坤は易意によれば、大地の働きを敷衍した考え方をしていくと、柔和・平和・平凡などとみていき、人体に配当させれば、大地はものを育てる働きであることから、人体では消化器がそれに当たり、体を養う働きをします。

艮は高尚・停止・曲点など山の働きに類推して考えを広げていくと、形づくられたものということが出来ます。人体でいいますと、坤の働きである消化・吸収されたものを形づくられていく働き、物体という形化したもので、骨や関節など固いものに代表されます。艮は陰気が天の大気、要するに外気と化合して形づくられていくもので、つまり陽と化合した陰の姿を示すものです。以上のように、坤艮の働きは、脾の働きと一致しています。


先天八卦配当図

また、易象には先天図・後天図がありますが、先天図は地上における自然界の姿を立体で示した図で、自然界の生成機序の図です。天は上にあり、大宇宙を示しますが、大宇宙の中には太陽があり、月があります。そして、地球上において、大地との相互作用により、水、雨、風、雷を生じ、それによって人間は生成されています。

さらに後天図は、この立体図を流転した図で、春の立体図、夏の立体図、秋の立体図、冬の立体図がそれぞれ流転したものを1枚の図に表した春夏秋冬の働きを示したものです。

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