東洋医学講座 309
脾系統の日の病理
庚辛の日に癒えやすく、甲乙の日に悪化します。甲乙の日に死ななければ、丙丁の日を待って戊己の日に起こります(再発に苦しむ)。
日と脾系統の病理
日における病理も、やはり旺相死囚休のめぐりでみます。
暦を見ますと、今日は十干の何の日に当たるかが分かります。日のめぐりは、十干を中心として考えます。
例えば、今日が壬申(みづのえさる)の日だとします。壬は水グループに属すので、壬申の日は水性の相生・相剋を見ればいいわけであります。水に対して相剋を受けるのは、心が死地にいるので、この日は心旺タイプの人にとっては調子のよくない日です。そして、脾は囚地に入っているので、やはり脾臓の働きも十分とはいえません。肺は水の母になるので、休地は楽であります。肺旺気の老人には過ごしやすい日であります。腎は旺地なので、盛んに働かなければいけません。肝は母である腎が主役である場合は、相地にいるので比較的いい日であります。
このように見ていくと、水性の日は脾臓にとっては停滞期といえます。脾旺体の人が過食をすると、調子を崩し、脾機能が低下している場合も調子は停滞気味といえます。
同様に、庚辛の日は金性の日なので脾は癒えやすく、甲乙の日は木性の日なので、脾は悪化するとみて差し支えないと思います。なお、脾が旺のとき、戊己の日に脾の力が不足していれば苦しみますが、それ休んでいれば避けられます。しかし、脾が死囚地にいるときは、その苦しみは休んでいても避けがたいものとなります。