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東洋医学講座 226

〇心と南

▽南気はいつ働くか

▼南気と陽気

夏、南風を受けない家があるとしたら、それはその家の造りがよくありません。自然界では大気圧は南から北へ流れています。この夏や昼の時期は、人も南気を受けるときであります。この気を受けない人、または受けられない人は、陽気が不足となります。この陽気とは南気のことであります。春季の陽気ではありません。すなわち、この陽気は火気のことで、木気ではありません。

火気の南気を受けないものは、陽気不足になります。そうなれば人でいいますと、性質は暗くなってしまいます。気持ちが暗くなるばかりではなく、体の内臓の働きも、心臓の働きが落ちるので陰気になります。もし、南気を受けない人で陽気でいる人がいれば、それは先天的に陽気の強い人であり、もし、その人が後天的にも南の陽気が受けられれば、もっと絶対性の陽気になれます。このように先天性の問題があるので、人と人との比較ではなく、その人の中での比較でみることが大事になります。

陽気が不足してくると、心臓に問題が起こります。また、夫婦拮抗にある腎臓にも問題が起こります。妻に問題が起これば、すぐに夫にも問題が行くというのと同じであります。要するに、夏に細胞が全開して多くの陽気を体内に取り入れないと、腎臓の根っこに栄養が行かなくなってしまいます。

南方の陽気をふさぎますと、大和することが少なくなります。大和とは大きな和ということで、全体の循環バランスという意味です。ここでは、全体の循環が隅々まで行き渡っていることを指します。

陽気がふさがれば、バランスが崩れ、大和することが少なくなり、攻撃的性格となり、闘争、訴訟、法違反を犯すようになります。したがって、家相を見ますと、その家には何が起こりそうであるとか、どのような病気が起こるなどということが、自然の法則から推測できます。

また人体では、心・腎系統の疾患として、脳疾患、眼疾、循環器系の疾患になります。この場合の眼疾は、視力を失って盲になる眼疾患です。肝からくるものは、神経コントロールがうまくいかない、近・遠視のような視力性のものであります。

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