左麻痺にとっての難関、ホルン。
こんにちは、蒼です。
ツイッターで質問を受けたのですが、回答を140文字以内におさめる自信がないので(笑)、noteでおこたえします!
楽器を吹く際の口の問題はどういう感じなんですか?楽器にも疎いのでなかなかイメージ出来ておりません……
私の吹いていた楽器、金管属のホルンは元通りに吹こうとすると、左上下肢及び口角麻痺という後遺症が残った私には非常に難易度が高いです。その理由は二つ。
・キーの操作が左手であること
・マウスピースが小さいこと
キー操作で一番難しいのは薬指が入る運指なのですが、基本1つなので私の指だとそこはなんとかなりそうというところ。
もう一つ、口角の麻痺のほうが難敵です。
■ホルンで音を出すには?
赤で囲ってあるところがマウスピースという部分。取れます(笑)
ここを口にあてて、ブルブルいわせながら音を出す、という仕組みです。簡単にいうと。詳細図はコチラ。
■何が難しいのか?
上図で示した赤色の隙間の大きさを変えることで最大4オクターブ(ドレミファソラシドが4つ分)の音域を出せる楽器、ホルン。
ちょっと極端な表現にはなりますが、マウスピースの内径17.5mmの中で28種類の音に対応する隙間を作らなければならない上に、瞬時にその音に対応した隙間にしなければなりません。(高音になるほどシビアです)
※ちなみにギネスブックでは一番難しい楽器と認定されています。
口角が麻痺している状態で、一曲(30~40分、長いものはもっと)吹き通すのに以下のコントロールができないんですよねえ~!
・隙間の形を瞬時に変えること
・同じ音を伸ばしている間、その隙間の形を保つこと
下に貼った動画はソロ曲ですが、基本的に2人以上で和音を奏でる楽器なのでそういう意味でもダブルで難しいですね。
※まずパート内で合わせる→オケ全体と合わせる
という、雑な説明ですが、特にSTさん達ご理解いただけたでしょうか?
最後に一番口元が映っていたラデク・バボラークさんの演奏をどうぞ!(笑)