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映画「ショウタイムセブン」阿部寛だらけの99分

2013年に公開された韓国映画の「テロ、ライブ」が原作というこの「ショウタイムセブン」。一応、原作映画を鑑賞済みだったのですが、「左遷された、元売れっ子ニュースキャスターがラジオ番組の収録をしていると、番組にテロ予告の電話が入る」という導入は同じ。が、「テロ、ライブ」では爆破現場が橋だったのが日本版だと発電所になっていたり、随所が変わっていたため、原作を鑑賞済みでもハラハラしながら鑑賞しました。

評価∶★★★☆☆(阿部寛の演技を堪能)

主人公の着ているセーターが一緒!
「ショウタイム」の鑑賞後に「テロ、ライブ」の動画を見直してみたら、主人公のニュースキャスター(韓国版 / ハ・ジョンウ、日本版 / 阿部寛)が最初にラジオの収録で着ているセーターが同じ色だと気が付きましたー。阿部寛はこのセーターがまったく似合っておらず、「なんでこんなセーター着てるのかな」と見ていて違和感だらけだったのですが、原作に合わせていたのですね…。というか、細かすぎてわからないネタ…。

「テロ、ライブ」より、ラジオを収録する主人公。
「ショウタイムセブン」での阿部寛。このセーターが異常にダサく感じられ、違和感がありました。

他にも原作に合わせているものはあるのかも。これから本作と原作を観る人は、どこが同じだか答え合わせしながら観るのもありですねー。

阿部寛の演技がよかった
主役の阿部寛はメンズノンノのモデル出身。元祖イケメン俳優として大活躍したのち、1990年代のモデル俳優ブームの終焉とともに、「演技力のなさが露呈して俳優の仕事がなくなった」とご自分でも言ってますが、本当に仕事の減り方は露骨だったと記憶しています。富士通のCMに「タッチおじさん」として禿ヅラをかぶって出演していたのを見たときには、「阿部寛、本当に終わったな」と思い、ちょっと泣きました。その後は舞台などで演技力を磨いて復活。いまや映画やドラマで引っ張りだこの俳優さんになったのは喜ばしい限りです。

そんな阿部寛が、本作ではテロリストに翻弄されるニュースキャスターを熱演。最初はやりたくもない、夜7時のゆるーいラジオ番組のDJをやらされている感が満載で、覇気のないダラダラした感じの阿部寛。(しかも変な色のセーターを着ている)
そこから「自分がテロネタをつかんでおり、これを使えば一発逆転できる」とわかってから、あからさまにやる気スイッチ入ります。(服装もスーツ姿へチェンジ!)さっきまでのダラダラ感はどこへやら、テロリストにも「あなたの要求を世の中に伝えられるのは私だけだ!」と、ひろゆきみたいな論破を炸裂。洋服のチェンジとともに、表情や態度が別人のように変化していく演技が見ものです。
さらに事態がすすみ、自分の起こした過去の真実を視聴者に向けて語り掛けるシーンでは、また表情が一転して…。かつて演技力の無さで仕事をなくした俳優とは思えない、阿部寛の演技に刮目です。

あっという間の99分
事件が午後7時からはじまり、午後9時には解決するというストーリーで、実際の上映時間は99分。ほぼリアルタイムでものごとが進行するので、あっという間に映画が終わったな…というのが感想です。(原作の韓国版も98分なのでほぼ同じ)

公式サイトの閲覧は注意が必要…
テロリスト役の俳優は、最後のほうまで声だけの出演です。が、公式サイトには俳優名が載っているので、「犯人(テロリスト)が誰だか当てたい!」という人は、鑑賞前に公式サイトは見ないほうがいいです。おそらく、俳優のファンを呼び込みたいために俳優名を出しているのだと思うのですが…やはり劇場で犯人を予想しながら観るほうが楽しいと思います。

犯人役は映画公開日まで出ていなかったのですが、公開後にネタがオープンになってしまったようで…。ネタバレを避けるためにも、早く劇場で鑑賞をおすすめしますーー。


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