雨の前触れ
蛙が鳴くと雨。
雨の前触れの代表的なことわざ。
私は、東京のとあるターミナル駅から電車で5分の所に住んでいる。
都心とまで言わないにしても、ほぼ都心に位置している。
ところが、どこからともなく、夜の静寂に蛙の声がかすかに響いてくる。
ベランダに出れば、はっきりと響いてくる。
子供の頃は、水田が広がる田舎で暮らしていたので、それこそ季節になれば、大合唱はごく当たり前の環境だった。
だからこそ、蛙イコール田んぼのイメージが強く、都心で聞こえることに非常な違和感を覚えるのと同時に、懐かしくも心地よく聞こえる。
乾いた機械的な雑音が多い都心部の中で、貴重な自然の音。
開演時間も演奏時間も決まってないランダムな歌い声、楽しみに待ってはいるが、どうやら明日は雨になるらしい。
鳴いてもいいが、雨は勘弁して欲しい。