KDP編集について考える
昨日に引き続き出版ネタです。ものすごくざっくり申し上げると昨日の記事で「取次も書店も要らねえだろ」というような内容を書きました。それで、流通も通さないでISBNも付番しない、書店なんかにも基本は並べないという仕組みでなんかやってやろうか、というところ。つまりはKDPなんですよね。電子書籍以外にも紙書籍をオンデマンドで作れるという小規模出版社からしたらえげつないサービスなんですが、私の感じ方からすると凄まじいサービスの割にそこまで流行していないよなあ、と少し疑問だったりします。それならちっと試してみるか!と、そういうわけでございます。
非常に平易に作られていて、必要事項をあれこれと入力していくだけで本の概要が出来上がっていきます。
ISBNはAMAZONが無料で付番してくれます。KDPの場合、自分で購入済みのコードを付番することもできるし、AMAZONの無料コードをもらうこともできます。企画趣旨的に流通を考慮しないのでAMAZONに適当な番号を振ってもらうことにしました。
原稿ファイルと表紙ファイルはPDFでアップロードします。全てがPDFの通りに吐き出されるため、事前の編集は丁寧に行う必要があります。表紙については台紙みたいなファイルがありますので、それを一番下のレイヤーに入れて編集すれば簡単にサイズぴったりの表紙が出来上がります。私の環境だとうまく日本語が入れられなかったのですが、これは画像編集ソフトの問題なので、ちゃんとフォトショがある人は問題ないと思います。
とじむきも設定できるのは非常に優秀ですね。15年ぐらい前は小説の縦書きを電子書籍(PDF)で表現するのは結構面倒な作業でした。
ビューワーチェックを入れて問題がなければ、テスト印刷(校正印刷)を申し込みましょう。校正刷りを申し込むと書籍原価(今回は422円だそうです)+送料で手元にお試しで印刷された現物が届きます。現物を確認して仕上がりに問題がなければ、ラストワンクリック!
いかがでしたか?
大雑把な流れを見る限りかなり簡単でいいじゃないか、と思います。作った本が売れた場合は特定地域に限定した販売を行うと(日本のみ、など)60パーセントのロイヤリティを受け取ることができるようです。
※(希望小売価格*レート)-印刷コスト
流通はKDPの場合マーケットプレイスということになります。書店流通をさせない場合、オンデマンドでの印刷→販売ということになりましょうから1冊あたりの印刷コストが少し高めである点もそれほど大きな問題にはならないかな、と感じます。1冊売れた時に著者は印税10%よりも多い金額を受け取ることができるわけですから、取次だの書店だのをかます必要性は相当薄いのでは? と想像します。書店店頭での露出がどのぐらい販売に寄与するのか、については小規模出版物が棚差しで書店に並んだところで露出はたかが知れていますので無視できるレベルであると考えます。
実際のところの成果物は私も現在校正印刷をオーダー中!また現物が届きましたら実商品のマーケットプレイス上での見え方なども合わせてレポートしてみたいと思います。