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MBAなんか役に立たない?知らんがな、という話

「MBAなんか役に立たない」よく聞く言葉です。

ネットで検索しても、いかにMBAが実務に不要かの記事も多く、有名企業の経営者でMBA不要論を説く方も少なくありません。

私はMBAはハサミと同じで、道具として使わない人には必要なく、道具として使いたい人には意味があるいわゆるバカとハサミみたいなものではないかと常々思っています。

私自身は経験ゼロで経営者になることが不安で、一通りの経営を知識として学ぶためにMBAに通いました。

この時の「知識」という考え方は危険で、例えばサバイバルは知識なんかなくても行動力や発想力・運で切り開いていける、知識なんか不要だという言説はよく言われます。私はそれでも生き残る確率を少しでも増やすのが知識ではないかと思っています。

私の通ったMBAは、大企業の幹部候補として会社派遣で来ている方もおり、実務の問題を理論で解決することが大学の標榜する目標ですが、経営の知識を学ぶという側面もまた大きかったように感じます。

人脈をつくるという目的で来ている方もいましたが、その点はMBA不要論の人たちの槍玉に上がりやすいのかもしれません。

しかしそれも目的意識は明確で、トラディショナルな大企業のビジネスにもベンチャーのビジネスにも横のつながりは役に立つので、有益なハサミの使い方です。自身でビジネスを切り開いていくタイプの人にはその小利口さが毛嫌いされてしまうのかもしれませんが…。

同級生にも在学中から「やっぱり役に立たないから早く卒業したい」という方もいて、知識の役立たせ方や実務に勝る知識があるのかなど、考えさせられることは多かったです。

そういった価値観が違う方々とプロジェクトを共同で進めたり、研究を一緒に進めていく中で磨かれるソフトスキルの方が、知識よりもMBAで得た財産と言えるのかもしれません。

役に立つ・役に立たない論争ほど不毛なものはありませんが、理論も実務もハサミも、使う側の柔軟性こそが重要なんだろうなというのも私のMBAでのひとつの学びです。

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