社会人大学院の勉強時間
働きながら研究を進める社会人大学院生の勉強時間について考えました。
ストレートで進学している大学院生は理系のラボであれば1日8時間程度のコアタイムを持ち、標準的な(真面目な?)学生は週に40時間は研究時間に充てている計算になります。
社会人にとって週40時間の研究時間の確保は至難の業で、みなさんどのように時間をマネジメントをしているのでしょうか。
私の周りにいる社会人ドクターの方は、研究内容によっていくつかのパターンに分けられ、それぞれ工夫をして時間を確保されています。
社会人の研究時間の確保
①実務と研究が一致しているパターン
これは最も学位取得が効率的なパターンで、仕事の研究内容や仕事そのものを研究対象にするケースです。
会社の仕事内容がそのまま研究につながるので仕事時間を研究に充てられ、大量の研究時間と物量で効率的に成果を上げていきます。学会の発表などを聞いていても、企業のバックアップがあるため実務性が高く説得力もあり、羨ましいなといつも思います。
このケースではみなさん効率的に研究時間を確保し、3年で博士号を取得しています。
②実務の関心ごとを研究しているパターン
これは自身の仕事について学術的に掘り下げ、より深く理解したいと考えて大学院に通っているケースです。
私の周りには私も含めて経営学の人材系や財務系の方に多く、人事系の仕事をしている方が組織に疑問を抱えてその理論を研究しに大学に通っているケースがみられます。
会社の理解は得られていても、ほぼ自力での博士号取得を目指している方が多く、みなさん5~6年での博士号取得を目指して研究を進められています(大学によっては最長10年在籍できるそうです…)。
研究時間の確保
時間の確保に苦労するケースは②のケースです。みなさん仕事をこなしながら1~2週に1度のゼミ発表や数か月に1回の学会発表を通して研究を進めており、その熱意には本当に頭が下がります。
私自身はというと平日3時間、休日5時間+αで週に30時間の研究を目標としています。
平日は朝の始業前に1~2時間、昼休みに文献を読んで、仕事の後に1~2時間を研究のルーティンにしています。当然突発的な仕事が入ってきますので思うようにいかないことも多いですが、あまり厳密にならず、足りない分は月単位で補填するぐらいのゆるい目標を立てています。
1.5年の短期決戦だったMBA時代は、月の勉強時間が200時間を超えることもよくありましたが、博士課程は長期戦ということもあり、あまり無理をしないようにマラソンのイメージで研究を進めています。
根が怠惰な人間なので、とにかく効率の良い研究ルーティンを確固たるものにするべく、脳科学などを参考にしながら日々の仕事と研究の両立生活を送っています。