哲学は私に何を与えてくれたか(3)
哲学は私に何を与えてくれたかというと、まずほしかったブス哲学者の肩書はまったく得られていない。自分の思想発信はゼロに等しい。
したがって、意図して得たものはない。
だけど、自分が醜すぎて死にたいと本気で毎日思っていた頃に、
そんなことよりこっちについて深く考えてみようよと視点を逸らしてきたり、
「考え事してたら3日間他人の家の軒先に立ちっぱなしだったわ。まあそれはよくあることでした」みたいな
は?????となるような変人記述で驚かしてきたり、
つまり、先人の思想家たちが私の脳でガヤガヤして楽しませてくれて、
私を自分という今までは一ミリとも距離を置けなかった、逃げられない忌々しい存在から徐々に離れさせてくれたのだった。
哲学がなければ自分の最悪さから目を背けられなくて、死んでいたか重度の精神病で病み続けていたかもしれない。
さらに、色々な思想に触れるうちに、ただ自分のことについて考える時間を減らすだけでなく、自分のことについてポジティブに考えられるようになった。
自分の存在を世界で一番醜くて最悪な存在ととらえていたのが、世界で誰よりも醜い者として、誰も持てない珍しい視点を持つ存在、つまり、記録として残す価値のある存在だとプラスに捉えられるようになったのだった。
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