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本当に愛しているのは誰?
「好きな人ができたら、
いっぱい、してあげたいことがあるの」
「してもらいたいことじゃなくて?」
「ううん、してあげたいこと」
*
「私は嫉妬深くて、自分でもいやになります。どうしたらいいでしょうか?」と質問した女性に、「あなたは、なぜ嫉妬すると思いますか?」と聞いてみました。
すると、「彼を愛しているから」という答えが返ってきました。
はたして、これは正解でしょうか。
一般に “嫉妬”をするのは「自分に自信がない」からです。
「自分の“愛に”自信がない」から、といった方が適切かもしれません。
「自分は誰よりも愛されている」「相手を独り占めしている」と思いたくても、自信がないために不安ばかりが募ってきます。するとたちまち、自分をおびやかしそうなものに嫉妬をしはじめます。
また、自分がさみしい思いや、かわいそうな思いをするのは嫌だから、相手の事情はそっちのけで、すねたり、問い正したりして、何とか不安から脱して楽になろうとします。
その様子がどんなに情熱的に見えたとしても、そこにあるのは「愛」ではありません。
相手を独占したいという「自分の欲望」だけです。
結局、嫉妬深い人が愛しているのは、「相手」じゃなくて「自分自身」なんですね。
問題は、「嫉妬がいいか、悪いか」ではなく、そこに「愛があるか、ないか」ということ。
「心から人を愛したい」と思うのならば、わき起こる嫉妬に取り合わないで、ひたすら「愛の人」でいる強さを身につけましょう。
あなたのひとつひとつの言動が、「愛」からはじまっているかどうかを念入りにチェックしてください。「愛」を貫くことに無我夢中になったら、その他の雑多な感情が入り込む余地はなくなります。
それをして初めて、あなたは自分の愛に「本当に自信を持つ」ことができるようになると思います。
あなたは今、相手に与えてもらうことばかり考えていませんか?
愛は、あなたから与えることです。
あなたは今、相手の自由を奪うことばかりしていませんか?
愛は、あなたから自由にしてあげることです。
あなたは今、相手を疑って余分な心配をしていませんか?
愛は、あなたから信頼することです。
★ 著書『今のわたしを好きになる本』(サンクチュアリ出版)より★