一日一生
何かをはじめるとき、たとえば年の初め、あなたはいろいろと目標を立てる方ですか?
固い信念のもとにあれやこれや目標を立て、年の暮れに計画倒れに終わった自分をなげいて自己嫌悪。
そして、「来年こそはがんばるぞ!」とまた目標を立てる…。
私は学生時代からこのパターンをくり返してきました。
思い起こせば、小学生のときから日程表とか予定表を作ることが好きでした。時間をかけて作成すると、すでに達成したような気持ちになってしまうところがあったのです。
当時は、未来を「想像」していただけで、「創造」しようなどとは考えたこともありませんでした。
頭で理想を追いかけるだけで、「行動することで未来が創られていく」という原理をまるでわかっていなかったんですね。
そんな私の現在は、一日一生。
「毎日が一生」だと思って生きることが信条です。
人生がいつ終わるかは、だれにもわからない。
だからいつだって真剣勝負。
どの瞬間も、自分に正直にまっすぐ生きていく。
そう心に決めて、毎日を送っています。
朝、目が覚めると「また新しい一日をもらえた」という気分になります。
その“ありがたい一日”にすることをアレコレ頭で考えないで、なるべく直感に従って行動するようにしています。
以前は、すき間なくビッチリ書き込まれていた私のスケジュールブックですが、今は余白だらけ。
作った予定表にしばられないで、生身の自分が予定表と思っています。
もしも、今日で人生が終わるとしたら、あなたには「やっておきたかった」と悔やむことがどれくらいあるでしょうか。
一日一生という気持ちで生きることは、人生に悔いを残さずに生きるということです。
もし、やりたいことをするのに迷ったら、私はこう考えます。
「それをしなかった人生を悔やむより、それをしてうまくいかなかったことを悔やむほうがずっとマシ。うまくいかなかったら、そこから何かを学び取れったらいい」って。
人生は、自分で行動してみなければわからないことばかりですが、実際に自分が体験しいけばわかることばかりだからおもしろいんですね。
でも、こういう考え方をするようになったのは、想像した通りに人生が運んだためしがなかったからです。
年がら年中心配して過ごすよりも、まず行動して、それから懸命に工夫を凝らしていくほうが現実を変えられる。そして、現実を変えられれば未来も変えられる。ということを、体験を通して知ったのです。
それまでの私は「未来なんて自分で創り出せるはずがない」と思い込んでいたから、それが間違いだったと知ったときは喜びに震えました。
創造とは、希望の遂行にほかなりません。
それは遠い未来を創ることではなく、明日を創ることからはじまります。
その明日は、今日という日をどう生きるかで決まるのです。
未来を創造するためには、考えてためらっているよりも、とにかく動いてみることがとっても大切。
さぁ、あなたが今日やるべきだと思うことはなんですか?
★ 著書『うえを向いて泣こう。』(サンクチュアリ出版)より★