「MMPIでMMPI-2を使う」ことを目指して学んでいます。「MMPI2(by1)」計画と呼んでます。その学びの一端をシェアしたいと思います。本ノートはMMPIヘビーユーザー向けです。
MMPI-2トレーニングスライドの「内容尺度、補助尺度、PSY-5」です。
このセクションはMMPIでいうところの「追加尺度」。これが整理されて、「内容尺度」「補助尺度」「PSY-5」になったわけです。今回はPSY-5尺度。
[注釈へのコメント]
(※1)図表の補足
DSM-5とPSY-5の対応をより詳細に示すと以下の図になります。
(※2)道具的攻撃性 instrumental aggression
(※3)肯定的なものへの没頭 positive engagement
「engagement」を調べてみると
・組織心理学では
・ポジティブ心理学では
[コメント]
PSY-5は、MMPI-2以降、MMPI-3にも引き継がれています。上記の記載からは詳細がわからないけれど、どうやらビックファイブ(性格の5因子)の研究をベースにしているようです。でも尺度作成の実際的な基盤は、「人格障害」概念。そしてなによりDSM-5に対応しています。
DSM-5秒的パーソナリティ特性 ⇔ MMPI PSY-5 ⇔ 性格5因子
という関連・対応があるようです。(DSMー5と性格5因子もリンクするのでしょうか?)
測定するのが、まさに「人格」。これは「慢性的」で「長期に継続する」もの。「根底の」傾向。このあたりの表現が、どうにもピンとこないというか、ちょっと眉唾をしてしまうところがあります。だってそもそも「人格」検査のMMPI。検査全体が「人格」=慢性的で長期に継続する根底的傾向を図ってるのとちがう?そんなこといったら変動する可変的な「症状」ってなによ?それって「人格」なん?・・・・・・といった疑問はでてきてしまいます。
この尺度の理念・設計が、「根底の人格特性」に焦点をあてているもの、なのでしょう。ぼくの現場の実感としては、MMPI/MMPI-2の2点コードの記述の一部は「慢性的に長期継続する根底の」要素じゃないかなあ、とおもっております。その意味じゃスコアの高低こそ変動があっても5つ尺度のパタンは固有の人格を描く、のだったりするのかな。TEGみたいに。
いずれにしても使用してみないことによくわかりません。MMPI2(by1)計画をしていて少しつかってみてはいますが・・・・・まだよくわかりません。