「MMPIでMMPI-2を使う」ことを目指して学んでいます。「MMPI2(by1)」計画と呼んでます。その学びの一端をシェアしたいと思います。本ノートはMMPIヘビーユーザー向けです。
特に今回は、MMPI-3にも引き継がれる再構成臨床(Restructured Clinical/RC)尺度です。すべてMMPI-2トレーニングスライドに基づいています。今回は、4つのステップを得て完成したRC尺度の全貌です
RC尺度は何より均質性homogenityがたかい、のが特徴。いままでの臨床尺度の、「雑多な、いろんなのがはいったぐちゃぐちゃした」要素がない、ということになります。その性質のおかげでMMPI/MMPI-2には「隠ぺい尺度」といった独特の尺度を生み出していました(それがまた持ち味がありました)。尺度と尺度で項目も重複しません。
そして尺度名が「診断名」から「現象名」になったことも、より良くなったと思います。よくMMPIが図表化できるから、患者さんとか心理検査専門以外の専門家に見せてわかりやすいっていいます。けれど、この尺度名って抵抗あるよなあって思ってました。例えば「えっと統合失調症と精神病質と、抑うつがあがってますねえ」って被験者さんきいたら、「え?けっこうあちこち病気なの?オカシイところおおい?」なんておもっちゃうんじゃないかなあとおもうわけです。
(※1)ですがアルファとだけありますが信頼性のことなのでおそらくクロンバックのアルファ係数を指すのでしょう。
なにより、ずいぶんかわっちゃったから、昔の臨床尺度とまるで別物?というとそうでもなくてちゃんと相関関係がえられています。3尺度以外。つまり5,0尺度は失われてしまいました。3は少し使えても昔の姿じゃありません。でも他は、それなりに以前ににた理解をしていいのでは?と今は考えています。やっぱり現場の感覚からすると、実際使ってみてなんぼ。実際の使用感が、以上を裏付けてくれたらいいのだけれど。
MMPIユーザーとして思うのがMMPIー3の裏メニューに、昔の臨床尺度が算出される機能があればいいのに、とおもいます。当然項目も失われているだろうけれど、残っている項目で。例えば「MMPI新日本版による、MMPIー3の、MMPI臨床尺度」。オールドユーザー層(MMPI)と新規ユーザー層(MMPIー3)をつなぐことができます。