まだ転職するかどうか迷っているけど、転職活動はした方がいい?
「転職」というものを意識しはじめるのは、多くの方が現職で何かしら不満が出てきて、それが解消されないと感じる時だと思います。
だからといって、すぐに「絶対転職する!」と振り切れる方よりも、「転職した方が良いのか・・・?」と悩む方の方が多いのではないでしょうか?
私は転職エージェント、再就職支援と併せて12年間、転職支援を経験し、私自身も5回転職を経験。
現職では採用業務もしており、支援する立場、自分自身、面接する側それぞれの立場で「転職を考えている人」とかかわってきました。
その経験も踏まえた上で、私が「転職するかどうか迷っているのですが、活動はした方が良いのでしょうか?」と悩んでいる人から質問されたならば、
「迷っているなら、まずはした方が良い」
と答えます。
とはいえ、自分の今後の人生にかかわる転職。安易にそう踏み切れない、と考える方も多いと思います。
また、私が属する転職エージェント業界全体として、CMやネットなど様々な広告で大々的に転職を勧めている今の状態は、安易にすることを助長していると捉えかねないと思います。
この記事では、そういう風潮の中でも、私自身がどうして「迷っているなら、まずはした方が良い」と考えるのか?
また、活動をするならばどのように進めていけばよいかについて、解説いたします。
今まさに「まだ転職するかどうか迷っているけど、転職活動はした方がいい?」と考えている方にとって、冷静な判断ができる一助になれば何よりです。
① 迷っている時の状態とは?
1-1 実は前々から悩んでいるもの
「迷っているなら、まずはした方が良い」と私が考えている、大本の考え方についてお話します。
迷っている時というのは、何もその時初めて迷った、という事ではないと思っています。
転職をするかどうか迷う前から、
何かしらの不満がでてきていた
しかしその不満は、なかなか解決されない
そんな中で、また別の不満も出てきた
そしてその不満も、解消されない
このように様々な不満が積もっていく中で、
不満が解消される気がしなくなってくる
など、今の会社(環境)で解決されないと思った時に、そこから出ること、つまり「転職」を具体的に考えるようになります。
転職自体は初めて考える事であっても、その素になる不満は、そのずっと前から思っていて、解決されずにずっと悩んできた状態を「迷っている」とも言えると思います。
以前から悩み、辛い思いをしているのであれば、転職するかしないかの結論を出さなくても、まずは具体的な行動を起こす。
行動すれば、少なくとも今よりは着実に物事は前に進む。
だから「迷っているなら、まずはした方が良い」と私は考えています。
1-2 転職すると決めてなくても良い
現状を総合的に考えて、転職をした方がメリットがある人と、転職をしない方が良い人もいます。
上記「まずはした方が良い」のは、あくまで”転職活動”であって、”転職”ではありません。
どうすべきかの判断材料を集めていく、というスタンスで始められると良いでしょう。
② 転職活動を始める上で最初にすること
2-1 登録(情報が入る状態を作る)
最初に、転職市場に関する情報や、世の中にある求人案件などが自分の所に入ってくる状態を作るため、
転職サイト(リクナビ、エン転職など”自己応募型”の転職サイト)
転職エージェント(担当者と面談を実施し、求人を紹介してもらう)
これらに登録をして、情報が入ってくる環境を作ります。
2-2 情報を仕入れる
転職サイトや、転職エージェントが運営するサイトには、
具体的な求人案件
転職市場に関するコラム
転職活動の進め方
等の情報が出ています。
興味のある情報をピックアップして、読み進めていきます。
2-3 転職エージェントに相談をする
転職エージェントに面談を申込み、面談をしてもらいます。
転職エージェントサービスは無料で利用できますし、面談をした結果、転職をしないことになったとしても何ら咎めなどもありません。
転職エージェントは、「転職市場の情報」「具体的な求人企業・案件」「様々な人の転職事例」等を持つ転職のプロです。
こうした知識を当てにして頂けると良いと思います。
まだ転職するか迷っている段階でエージェントと面談をするときのポイントとしては、
まだ情報収集段階であること
転職をするかどうかを決めていないこと
を最初に明確に伝えておくことです。
転職エージェントは、転職支援をビジネスとして行っている立場ではありますが、求職者の迷う心情はよくあることとして既に理解しており、その上で面談も行っております。
対応してくれない、という事はありませんので、ご安心ください。
但し、こうしたことを伝えておかないと、上記のようにエージェントはビジネスとして行っているため、転職する前提で話を進める、求人紹介をしてまずは応募させるようとする等の方向で、話を進める可能性があります。
その点はご注意ください。
2-4 SNS、ブログなども活用
今は、FacebookやTwitterなどのSNS、ブログなどで、様々な転職経験者の方が、転職の実体験について発信をしている記事が沢山あります。
このnoteでも、沢山の記事が発信されています。
また、転職経験者だけでなく、現役の転職エージェントや採用業務を担当している人なども数多く発信をしています。
実体験に基づく内容が多いので、こうした記事も非常に参考になるので、興味がある記事は幾つか目を通しておくと良いでしょう。
(但し、企業公式のものでない個人発信の記事は、あくまでその人個人の見解になるため、偏った内容も少なくありませんので、ご注意ください)
2-5 社内の人に相談をしたい時
自分が悩んでいることについて、社内の上司や先輩、同僚に相談をしたいという方もいらっしゃると思います。
まだ転職するか決めておらず迷っている段階で、社内で自分が信頼できる人がいるのであれば、そうした方に相談をするのも一つの手でしょう。
但し、社内の人に相談をする時は、
会社を辞めないようにするスタンスでアドバイスをしてくる傾向がある
「迷っている」と相談したつもりが、「辞めようとしている」と間違った解釈をされて、社内で広がる危険性がある
こうした点を十分留意した上で、慎重に動いた方が良いでしょう。
基本、転職を迷っているような話はデリケートな内容になるため、かなり信頼できる人でなければみだりに話さないようにした方がベターです。
また、もし転職を”する”と決めた時は、社内には一切言わないようにした方が良いです。
③ 転職をしたいと決めた時は
様々な情報収集をしていく中で、転職をすることを決めた時の事についてお話します。
3-1 本当に、現職に留まる可能性がないのかを確認する
転職は、やり方を間違えると単なる現状逃避になる可能性があります。
人によっては、今の仕事で別の努力をする、もう少し辛抱して経験を積む、社内の人間関係改善を図るなど、現職で自身がすべきこと、やっていない事がまだある可能性があります。
それらに対して一定の取り組みをしないまま転職をすると、(特に若い方であれば)転職自体はできても、本来解決しなければならない本人の中の問題は未解決のまま。転職先でもいつか同じ問題が発生する事にもつながります。
転職をすると決める前に、こうした点を今一度見直します。
3-2 応募書類の作成をする
転職をすると決めれば、次は実際の求人案件を見て検討し、応募する会社を決めて応募活動をしていく段階になります。
その応募の前に必要となるのが、履歴書と職務経歴書です。
これらは、
これまでの自身のキャリアの棚卸をする土台
自分の強み、弱みを把握し、次の方向性を決める有力な材料になる
書類選考の通過率を上げる為に、よく作り込む事が重要
こうした特徴があります。
様々なサイトにある履歴書、職務経歴書のサンプルを参考にしたり、転職エージェントや転職経験者からアドバイス、添削をしてもらうなどして、精度の高い書類作成をしていきます。
▼応募書類の作成はじめ、在職者の方向けの具体的な転職活動の進め方は、下記の記事で一通り開設をしています。宜しければご覧ください▼
④ まとめ
転職活動は、結果として転職をするにしてもしないにしても、これまでのキャリアを棚卸しして、自分の市場価値を知る、今後のキャリアの作り方について考えられる貴重な活動であると思います。
今は日本においても、転職する事への抵抗感がなくなり、自分のキャリアは今いる1社に依存するのではなく、自分で考えて選択することが大切になっています。
転職活動は、その場の環境を変えるためだけの手段としてではなく、自分の今後のキャリアをじっくり考えるための活動として、積極的に取り組んでいっていいものだと思います。
▼私自身も転職は5回経験しており、転職が良いものなのか?を自分ごととして考えてきました。その体験談の記事もございますので、宜しければご覧ください▼
最後までお読みいただきまして有難うございました。
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