侍JAPANから学んだ事 Rock'nRollerが見本にする侍魂
こんにちは、Hideです🥎
2023WBCで侍JAPANが14年振りに優勝を飾ってから10日あまり経ちましたが、まだ余韻収まらずって感じですね。
TVでは大会終了後も大会中のエピソードや、その後の栗山監督や大谷・ダルビッシュ・村上選手達の様子が話題になっていますね。
今大会の総括は、一言では言い表せませんが、素晴らしかったとしか言いようがないですよね。
今回は、侍達の戦いの中で我々の記憶に残してくれた数々の名場面やエピソードから、詳細に考察を行いそこから学ぶべきと感じた事をお話していきます。
【栗山監督の人柄と人間性】
2023WBC侍JAPAN監督 プロフィール
栗山英樹 1961年4月生まれ 東京都小平市出身
創価高校⇒国立東京学芸大学教育学部卒業 小・中・高校の教員免許取得
ノンプロ朝日生命へ内定していたが、入団テストを経てヤクルトにドラフト外(現在の育成選手の様なもの)で入団。当時国立の学芸大出身の選手として話題になる。
1989年外野手として広い守備範囲を評価されゴールデングラブ賞を受賞。
1990年からヤクルト監督に就任した野村克也氏の元、野村野球を学ぶ。
持病のメニエール病が原因で1990年限りで引退。その後はスポーツキャスターとして解説者でも活動。
2004年白鳳大学にて経営学部の教授としてスポーツメディア論・野球型を専門分野とする。
2012年シーズンから北海道日本ハムの監督に就任。
2012年シーズン終了後にMLB行きを宣言していた花巻東校の大谷翔平選手をドラフト1位で強行指名。
最初大谷は入団を拒否していたが、二刀流を認めるという条件で自作の資料を基に粘り強い説得が大谷の心を打ち獲得に成功する。
高卒1年目から大谷を二刀流として1軍で起用、それまで世界でも例のない投打二刀流プレイヤーを育て結果に出させ、入団から一流選手にまで成長させる。
2021年限りで日ハム監督を勇退。10年間でリーグ優勝2回日本一1回、Aクラス(リーグ3位以上5回)の好成績を残す。
2021年12月、日本代表監督に就任。2023年WBCで侍JAPANを14年振りの優勝に導く。
ざっくり栗山監督の履歴を紹介しましたが、それだけでも山あり谷ありの野球人生だったことが分ります。
テスト入団で下から這い上がり174cmの野球選手としては小柄な体格から、1軍で活躍するまでの努力とメンタルの強さは凄いですね。
最後は持病のメニエール病に悩まされ野球選手としての道を諦めましたが、やはり野球が好きだったのでしょうね。
国立大学卒業で教員免許を取得したにも関わらず、不安定で将来も不透明なプロ野球選手を目指すとは、一般的な人からしたらこんなギャンブルの様な道はなかなか選ばないですよね。
私はそういう人は大好きですが。たった一度の人生で勝負をかけた栗山さんはあっぱれ、ROCKなお人です。
人材把握術と信じる力
優勝後のインタビューや会見で、村上の起用法や、準決勝の最終回サヨナラの場面で代打を考えていませんでしたか?の問いに迷うことなく
「村上の調子を見てやってくれると、信じていましたから替えるつもりは全くありませんでした」
ときっぱりと答えていました。
あの決勝進出を決めるサヨナラツーベースは、監督が信頼して任せた事が生んだ一打だったと思います。
4番から5番に下げたのもチームの為だけではなく村上に対してのプレッシャーを減らす配慮もあったでしょう。
負けたら敗退のところでしたから、もし私が監督だったらあの日3三振している村上に代打を送る事を考えたかもしれません。
山川を8回に使っていたことも有りましたが、栗山監督の表情や語気から後付けの言葉ではないのが、見ていた私達ファンにも伝わりました。
ただの人情論だけではなく、しっかり試合前の練習やベンチでの様子や表情を見て、これはいける、やってくれると確信したのでしょう。
弱者の兵法を野村監督の下で勉強してきた人間がただの山勘だけで勝負はしないはずです。
それまでの栗山さんの人生経験から培った人材把握術と、選手をその気にさせる人を動かす力だと感じます。
あの試合のサヨナラ打で覚醒した村上は翌日の決勝戦で先制された後の同点ホームランを放ちました。
打った瞬間前日とは別人の様な表情で、HRを確信し歩いて打球を見送る姿は自信に満ち溢れていましたね。
もし前日代打を送られていたら、あのHRも無かったでしょうし、後の村上の野球人生にも大きな影響を与えた事でしょう。
上に立ち人を使う側としては、危機管理として最悪のシチュエーションを考えながら采配を振るう方が多いとは思いますが、一流選手達とはいえ、なかなかここまで選手を信頼できるものではありませんよね。
信じる力が大切だと栗山監督が教えてくれました。
信じる事の重要性を学んだ場面でした。
苦労から学び、身に着いた人間力 人柄
栗山さんはアマチュア時代はそこそこの活躍はされたようですが、野球エリートというほどの選手ではありませんでした。
ですが、国立の大学出身、教員免許を持っているならば、少なくても一般社会ではエリートの部類だと思います。
少なくても私と比べたら(笑)比べるのは失礼ですよね。
そんな安定した道が先にありながら、プロ野球の道を志すところがこの人の面白く凄いところです。
あえて簡単ではない方の道に進む位、野球好きだったのだと思います。
プロ野球の世界は、入る時から格差がありドラフトの順位で注目度や期待度も違うし、球団からの扱いも雲梯の差だと聞きます。
期待も薄く扱いも粗雑な中で、様々苦労されたと思います。
中途採用での入社が多かった私にはその気持ちがよくわかります。
入社式や辞令交付式なんてものなんて当たり前に無いですし、ろくな研修もありませんし、上司からのフォローも新卒に比べ超少ないのです。
社会人経験があるとはいえ研修位あって然りだとは思いますが…
プロ野球もドラフト上位にはコーチが熱心に指導をしてくれるが、下位入団選手には殆ど指導はないようです。
プロ野球のドラフトって大体3位指名くらいまでは期待も掛けられ、契約金も高額で、それ以下の指名選手はついでに獲得したみたいなところがあるそうです。
ちなみにイチローもドラフト4位指名入団です。
だからこそ、ドラフト下位指名やテストやドラフト外、育成契約出身の選手達は、絶対成り上がってやるんだ!という強い向上心から、頑張って夢を掴もうと一生懸命に努力するのでしょうね。
ハングリー精神ですよ!
おそらく栗山さんが鳴り物入りで野球界に入っていたら、この様な名監督にはなっていなかったでしょうね。
野村監督は、自分と同じテスト入団という境遇だった栗山氏を、引退後も何かと気にかけていたと著書で語っています。
選手再生のカギは愛情だ、と仰っていた”野村考え”が栗山さんにも受け継がれているのでしょうね。
野球選手は、人生において現役よりもその後の方が長いと常日頃ミィーティングで選手たちに語っていた野村氏の影響力は凄いです。
それをしっかりと受け継ぎ、指導者として結果を残し、人を残した栗山英樹の人間力も凄いです。
私もかけらでも見習いたいと思います。
あと、栗山さんの凄いところは、気取らず気さくな人柄にあると思います。
北海道の栗山町に住んでいるのですが、皆さんもテレビで見てご存じでしょうが、ジャージに長靴姿で軽トラで役場に優勝の報告に出向いてましたね(笑)
集まった栗山町の子供たちに
「夢をかなえようと思えば、時間がかかっても必ずかなう」と語りかていました。未来を担う子供たちに世界一の監督からこんな言葉を掛けられた少年たち、今後の人生の糧になると思います。
人を残す為の行動の一場面です。
いや~なんともつつましい光景でした。
私は北海道担当だった頃は栗山町には訪れた事は無いのですが、部下のパートさんが訪問してまして、どんな町だと聞いたら、一言田舎です!と返ってきました。
札幌から、車で約1時間の場所ですが、エゾシカが走り回っているような自然だらけの町みたいです。信頼できる部下からの報告でしたので間違いないと思いますよ。
町民の皆さんも、そのいでたちと気さくに声を掛けてくれる人を、嬉しく感じていましたね。
先日の、日ハムのシーズン開幕戦での始球式も、栗山氏の人柄を物語る良い光景でしたね。
日ハムの歴代の名監督だった3人が集結、それぞれピッチャーとキャッチャー、バッターを務めるというシナリオでしたが、バッターだったはずの栗山氏をピッチャーに変更したヒルマン元監督の粋な心遣いもお見事でした。
多くのメジャーリーガー達を倒して世界一になった監督に対するリスペクトですよね、ヒルマンさん貴方は偉い!
これも栗山さん自身の人柄から、周りもそうしてくれたのでしょう。
私も今後、人と一緒に何かを始めた時には、栗山さんを見習いたいと思っています。
ジャージ長靴軽トラは真似出来ないかも(笑)
選手やスタッフ達へのリスペクトや気遣いを大切にする人間性
今大会を迎えるにあたり、先ず30人の代表選手を選ぶことから、栗山監督の仕事が始まりました。
真っ先に大谷に声を掛けたあたりは流石です。
自分が入団させ、二刀流として育成し、MLBへ送り出したとはいえ、考え方の違いのあるMLB球団の選手を招聘するのは難しい事なのです。
そんな状況の中、JAPANが勝つ為には必要だと思った選手には、臆することなく声を掛けるこの勇気もあっぱれです。
ダルビッシュしかり、ダルビッシュとは日ハム時代には一緒にプレーする事は無かったのですが、普段の実績や野球に対する真摯な姿勢、Twitterを使っての発信している内容などを見て、若手の見本とするべく選んだのでしょう。
決勝戦終了後に選手を称えるとともに、ダルビッシュの若手への指導や気遣い統率力に敬意と感謝を込めて、
「今回の大会は”ダルビッシュJAPAN”だった」
と語っておられましたね。
”自分が自分が~”のプロの世界で、ここまで部下の人間を賞賛する人はなかなかいませんね。これも凄いです。
大谷、村上やダルビッシュ、その他の選手達への信頼とリスペクトはゆるぎないものだった事と思います。
これも見習いたいと感じました。
WBCについては書きたいことが有り過ぎて、今回だけでは語り切れません!
私にしては、かなり簡潔にしたつもりではありますが(笑)
それだけ内容が深く見せ場があり、人の心に訴えかける物が多かったという事でしょう。
栗山監督本当に今回お疲れさまでした。ありがとうございます。
今後とも日本野球を宜しくお願い致します。
次回は、選手たちの活躍から感じた事などをお話しします。
お楽しみにしていて下さい。
現代、上司が部下をいじめるパワハラモラハラが大攻している中、世の上司のポジションにおられる皆さん、今回のWBCを見てどうお感じになられましたか?
大いに栗山監督を見習っていただきたいと思います。
勿論私も謙虚さを含めて見習います!