赤とんぼのいる景色
♪十五で姉やは嫁に行き〜
と歌われてた時代から何世紀経つのでしょう?
夕暮れの畑に、ゆったりとした時間が流れ、ふと頭に浮かんだのは祖母の畑でした…
私が2年前に畑を始めると決めた、そのきっかけは、祖母の畑の美味しいトマトや苺の忘れられない味でした。
きっと祖母の時代を歌ったあの歌を、
秋の夕暮れに口ずさんでいる孫の私もまた、今、こうして畑に立っています。
時代という潮流に乗って、この時代に生まれて、今ここにいる私は、
はるか彼方の祖先から続く命を受け継がれて
ここにいます。
それと同じように、祖母の時代の赤とんぼの、その子孫たちと、ここで出会っているんだな…
トンボも私も、大きな流れの中の小さな命だけど、間違いなく次の時代をつなぐ為に、きっとここにいるのでしょう。
次の時代につながる生命を、精一杯に託すために、小さな生命の一つ一つが輝くのです。