”越境者”による心がスッキリする作業の仕方
”越境者”による”越境思考”、今回は「心がスッキリするタスク(作業)の処理」について。
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抽象的な話が続いたので具体的なテクニックを。
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皆さん、日常、「忙しい」と感じていることが多いのではないだろうか。「忙しい=心が亡い」ということで、心も、そして心と繋がっている身体も疲れる。心と身体が疲れると、何をするにも集中できないため、更に作業の質・効率が落ちるという悪循環に入る。という訳で、ここから抜け出すために”越境者”としての自分が心がけていることを紹介する。
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1. 作業の邪魔になるものを視界に入れない
2. 電話に出ない
3. 受け取ったボールは溜めずにできるだけ速く打ち返す
4. スケジュールは即時にその場で記録する
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1. 作業の邪魔になるものを視界に入れない
スケジュール管理をテーマとして”投入・没入する”という項目で下記のようなことを書いた。
”電話にも出ない、ということがまさにそうで、ある行動について没入・投入できている人は多くない。ピアノの練習をしている時には、譜面、運指や音に一心不乱に集中する。そのためには、ある行動についてノイズとなるものをできるだけ身の回りから排除する。机の上や視界に入るところに余計なモノを置かない、入れない。途中で行動に介入してくる、メール、メッセージ、電話等には出ない。その上で、行動をすること、その結果を感じる(味わう)ことに集中する、ということを頭の中で繰り返し言う”
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まさにこのことで、電話については2で紹介するので、それ以外の補足をする。
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皆さん、あるひとまとまりの作業をしている最中、視界の中にその作業に関係がないものが”情報(意味を持つ文章)”として映る、もしくは映る可能性があるのであれば、閉じる、もしくは見えないようにする。これだけ。更に、机の上が綺麗に整理されていると尚よし。
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余計なものを脳が認知すると、その意味を理解しようと働くため、本来の作業に集中できなくなる。「気が散る」ということ。その要素を排除する。音楽もボーカルが入る場合はできるだけ母国語がベースの楽曲を聴くことを避ける。脳は母国語の歌詞を聴覚経由で少なからず認知しようとするからだ。
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2. 電話に出ない
事前に承諾をしていない電話(SNSの通話ツール等の同期型コミュニケーションを含む)には出ない。できれば名刺にも電話番号を書かない。
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1の延長だが、電話ほど他人の時間を強制的に奪うものはない。予定もないのに他人の家にやってきて、許可もなく土足で上がり込み、自己満足する人間、どう思う?踏み込まれた方は、驚き、今まさにやっていた作業を中断され、結果として短期的な予定が狂う。心(身体)にとっても頭(認知)にとってもダメージは大きい。やっている当人はそれを自覚していないからタチが悪い。
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ということで、ここからが重要なのだが、徹底的に電話に出ないことにより、相手に「彼・彼女は電話に出ない」ということを認知させることがこの行為の本質。そうすることで、相手は他の手段を考えざるを得なくなる。
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多くの人は、こう思うかもしれない。「相手が諦めて、良い話をもってきてくれなくなるのでないか」。問題ない。こういった相手が良い話を持ってくることはほとんどない。理由は2つ。上述したようなコミュニケーションをする人間が大きな仕事をすることはほとんどない。そして、仮に良い話を持ってきたとしても、結果的にその後、電話で土足で心と頭を蹂躙され続けることになる、ということだ。
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3. 受け取ったボールは溜めずにできるだけ速く打ち返す
4. スケジュールは即時にその場で記録する
似たような内容なので、まとめる。相手からもらったものは、その場、その瞬間で感じ、どう反応するかを考えて、できるだけ早く相手に投げ返す。
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それが質問であれ、要求であれ、交渉であれ、相手からのタマは、贈り物の生ものや果物だと思うと良い。頂いた瞬間にどう感じるかをまず大事にする。その上で、生ものや果物(質問、要求、交渉等)をどのように処理するかを、その瞬間に考えて実行する。人は生ものを今すぐに食べるか、保管するかを考える。そして、保管する際には保存期間を考えて、冷蔵庫に入れる。同じように当たり前にやる。
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例えばメールで、進行中の交渉事について前提条件についての変更があり、その結果として交渉内容が変わったことについて、いついつまでに検討して結果を教えてて欲しい内容が来たとする。すなわちそのメールを既にその瞬間に読んだあなたは、その瞬間に、そのメールをもらって感じた気持ちを味わうと同時に、スケジューラーに期限を記入する。ここまでは誰でもできる。
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重要なのは、具体的にいつまでにどのように処理をするか、すなわち大まかな作業プロセスについてもスケジュールに書き込む。作業プロセスへの落とし込みについては、1分もあれば考えられるはずだし、1分以上をかける必要はない、と決めておく。それでも思いつかない場合、作業プロセスを考えるタイミングをスケジュールに入れておく。
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ここがとても大事で、これをやらない人は、期限が来る直前になって慌てたり、期限のみが記述されているスケジュールの中で、新たなタマが投げられてきた際に、受けられるかどうかを判断することができず、曖昧に受けて後々問題となったり、受けるかどうかの選択(判断)すらできなくなる。良い選択(判断)ができない人に良い人生は歩めない。単純なこと。
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以上。
簡単だよね。
スケジュールに書いた?
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