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Jヴィレッジ駅から木戸駅へ

2022年11月21日(月)その2

実は今年は7月にも楢葉町他浜通りを訪れている。いわきでの常磐線への乗り継ぎは20分弱。いわき駅15時19分発。学生の帰宅にはやや早いが、地元住民と作業員以外の顔ぶれが目につく。

15時45分Jヴィレッジ駅着。2021年は広野から木戸まで歩いたが、Jヴィレッジ駅で下車したのは初めてだ。駅舎は谷の底にあり、階段を登り切ると無人の改札は福島県道391号広野小高線と面している。Jヴィレッジの施設関連と思われる女性が足早に、続いてスポーツ(サッカー?)関係者然とした中年男性、それからスーツ姿の若い会社員風の一軍が駅を降りていった。

Jヴィレッジ駅

周知のように「J ヴィレッジ」は広大な敷地を持つサッカー・トレーニング施設だ。震災時には原発事故の対応拠点として使われ、2019年4月に全面再開。合わせて新たにJ ヴィレッジ駅も開業する。オリンピックの聖火リレーの出発地点にもなった。国際試合も行われるグランドを含めた施設であり、それに見合うレベルの宿泊施設がある(泊まったことはないが)。なにしろここから先、大野、双葉に至るまで、作業員が泊まるビジネスホテルしか存在しないのだ。

Jヴィレッジ駅から木戸駅まで、Googleマップで2.1キロ、海辺を回っても3キロ弱だろう。帰りの電車は約1時間半後、木戸駅発17時16分の常磐線上り列車である。乗り遅れれば次は1時間後。すでに勝手知った土地ではあるが、タイミングとしてはギリギリである。

少し歩くと、右手に岩沢海水浴場の看板が見えてくる。震災により長らく閉鎖されていた海水浴場で、今年2022年7月に12年ぶりに海開きが行われという。方角的には丘を下りながら南側に500メートル程戻ることになり、広野町と楢葉街の境界に立地するJERA広野火力発電所(旧東京電力広野火力発電所)の煙突が近く大きく見える。

さらに降りていくと発電所の敷地南側に隣接する小さな砂浜を見下ろすことになる。震災前には、サーファーと海水浴客と3万人を超える観光客が訪れていたそうだ。広いな駐車場に、先ほど追い越して行った乗用車が2台停車しているのが見える。

発電所と岩沢海水浴場

時間が限られている故、浜までは降りずに県道に引き返す。天神岬を超えて竜田に抜ける道を含め開通した広野小高線は、今では多くの車が行き交うようになった。途中、新たに造成された簡素な作りの公営住宅があり、もうしばらく行くと右手に駐車場と海を見下ろす見晴らし台が見えてくる。この辺りの地権者のものだろうか、向かいに立派な邸宅が見える。なかなか複雑な心境である。

団地の看板があった
一種のロマン主義風景か
山田浜海岸を見下ろす

久しぶりの山田浜海岸。すすきの季節には初めて訪れたか。津之神社河岸稲荷の脇から巨大堤防に登ってみる。随分と陽も落ちて、南向きの海は紫色に染まる。街灯がある駅前まで急いで戻らねば…。木戸駅に着く頃には完全に日が暮れていた。

振り返ると広野火力発電所
すすき
4本の木


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hideonakane
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