本が読めなくなった理由が、また少し分かった
三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読みました。
三宅さんを X や note でフォローしていましたし、内容としても自分が常々悩んでいることなので待ちわびていまして、発売日に本屋に駆け込みました。
この本での一番の気づきは、読書をすることで得られる知識にはノイズがある。そして、そのノイズを受け入れて楽しむことができる余裕がないと読書は苦痛になりえるということでした。
たしかに読書をしていると、予期せぬ展開やまったく知らない情報、理解しづらい情報が出てきます。そういう偶然性のあるもの(ノイズ)を受け入れる懐の広さ、余裕はずいぶん少なくなりました。
インターネットで調べた情報ですら、途中で難解になったくると、スクロールして読み飛ばしたくなります。自分がほしい情報ではないと判断した瞬間に拒絶してしまっている感覚があります。反射反応や拒否反応、そういったものです。
そこで踏ん張って文脈から離れた知識を得ていこうとする余裕がないのですよね。逃げてしまう。
さらに、逃げていた期間が長くなってしまったので、本来的な欲求(知識欲)は存在しているにも関わらず、直接的に安易に得られる情報にだけ飛びつくようになっています。
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この5年ほど多忙な業務のなかに身をおいており、業務遂行に必要な情報をピンポイントで素早く収集して、意思決定していくことを求められてきました。余裕もないですし、いわゆるコスパやタイパを重視していたのだと思います。
事実、この5年間はほとんど読書していないですし、したとしても業務に直結する内容が書かれた技術書やビジネス書に限っていました。業務にノイズとなる知識からは自然と距離をおいてしまっていたのですね。
今の自分は、ノイズからの逃げ癖がついてしまっている。そう痛感してしまっています。読書中のノイズに出くわしてしまっても、グッと踏みとどまって知識を得ようとする忍耐力のようなものを取り戻さなくてはなりません。
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読書していると、すぐに意識が飛んで違うことを考えてしまうことにも悩んでいました。その悩みの解消に向けての気づきも今回少し得ました。
四六時中、仕事のことをずっと考えてしまっているのですよね。抱えている多くの課題の解を探しているのです。読書をしていても、その解となる情報を無意識に求めてしまっていて、なんとなく目の前の情報を仕事につなげてしまうメカニズムなのではないかと。そしてそれは、読書中に感じたノイズから逃げ出したときによく発生するのだと。
いやもう、仕事しすぎだわ。
ノイズありきの読書という趣味をいかに楽しむか、そのためにどう生きるかをしっかり考えていきましょう。
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本が読めなくなるというテーマで、以前同じように note 書いています。
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