さくらインターネットに入社して1ヶ月の記録

前回、転職記事を書きました。

入社して概ね1ヶ月になるので、この1ヶ月で何をしてきたのか、また今後どのようなことをやろうとしているのかなどを書いてみます。

配属や役割について

私の入社時点での配属先は「クラウド事業本部」の「本部直属」で、役割(別の言葉で言えばJob Description)は現段階で明確には決まっていません。現時点では役職もなく、いわゆるヒラの社員です(組織に対して何の権限も持っていませんので、この記事に書いていることはあくまで私の個人的な意気込みになります)。もちろん、会社側からの「このあたりをなんとかして欲しい」というふんわりとした複数の課題感と、それらを何らか解決して欲しいという期待値は頂いていますが、それを実行するための形も含めて「任せる(自分で考えて欲しい)」という形になっています。このような方式は、さくらインターネットで最近一部の入社者向けにのみ試験的に実施しているとのことです。このように初期の役割やアサインを明確にしない入社方法は、一般的には入社者にとって難易度が高く、最悪のケースでは持っている力をなかなか発揮できず苦しむことにもなり得ます。
前職の私は、メンバーを採用し受け入れる側として「初期の期待値(=ガイド)を上手に用意しておくこと」を重視してきた身であり、それがない場合の難しさはよく理解しています。それでも、今回このような形で入社するのは、自分にとっては良いスタートを切ることに繋がるとも思えています。それは、この事が以下のようなメッセージだと受け取れるからです。

  • バイアスがない状態で、自分の目で現状を見て理解してほしいというメッセージ

  • 社員の成功は、真なる内発的動機から生み出されるはずだというメッセージ

  • 長く関わるコミュニティとしての会社と、じっくり向き合って欲しいというメッセージ

私が好意的に解釈しているという点は否定しません。ですが、自分で納得の行くやり方だということは重要かと思います。特に2つ目に上げた「社員の成功」のあり方について考えるきっかけになったのは大きいですね。さくらインターネットのビジョンにもある「やりたいこと」を「できる」に変えるとはどういうことなのか、にも繋がります。それは、何かガイドに沿ってタスクをこなしたら達成できるような成功では決してなく、解法が用意されていない大きな困難や難題を他のメンバーと一緒に乗り越えることでようやく達成できるようなものなのだと思います。そしてその前提には、一人の社員の「やりたい」という確たる意思=高い熱量が形成させれていることが重要なのだろうと、今の私は解釈しています。

1ヶ月でやってきたこと

多数の部門の多数の方と1on1

入社時点で、上長であるkazeburoさんがあらかじめ「この方たちと話すと良いよ」と1on1をアレンジしてくださっていました。合計38名(自分からお願いした方も含めて)。1日に数名ずつお話させていただき、先週ようやくほぼ一通り完了しました。
部門や役職なども多岐に渡っています。現在の所属先であるクラウド事業本部は社内で最も大きな組織になっており、ここだけでもソフトウェアのエンジニアリング関連の方々から、データセンターなどプラットフォーム側の方々、お客様とやりとりをされている部門の方々、マーケティング部門の方々、新規よりの事業を担当している部門の方々、ガバメント関係の部門の方々など。事業本部外では、人事や情報システム統括部門、技術開発系の部門の方々、SRE室の方々、同期入社の方々などなど。
そこそこ大きな組織になっていて、事業としても大きな括りで複数の物事が動いていますし、それを部門単独だったり連携で動かしています。物事や人の数が多い分、当然いろいろな問題・課題もあります。それらを広く、直接関わっている方々から聞くというのはとても良い機会ですね。後々仕事が忙しくなってきたらできなくなることが目に見えているので、このタイミングでいろいろな方と話す機会を作ってもらえたことは本当に感謝です。また、時間を作ってくださった方々にも感謝ですね。

エンジニアリングマネジメント系の方々と理解を深め合うミーティング

エンジニアリング組織がスケールしているフェーズであり、ここで生じる課題に何らかの形で私が関与する期待がある(と認識している)ため、現在エンジニアリングマネジメントを担っている方々(全員ではなく、社内で「マネージャー」という職についている方々、および直近でエンジニアリングマネージャー期待で入社されている方々)と、認識を揃えるためのミーティングを開始して実施中です。
20年以上歴史のある会社であり、かつ、チームのものごとなどをできるだけボトムアップで決めて実行してきている組織というものを、社歴の浅い人間としてまずはしっかり受け止めるところからスタートしなければならないと考えています。これまでに様々な状況やそこでの議論・決定があり、そこには当然失敗や成功、その背後で苦労された方々などがいらっしゃって、今の形になっているのだということです。「リスペクト」と文字で書くと軽々しく響いてしまうのは本意ではなく、それを実際に自分が体験したかのような解像度で持てるくらいには、理解しておきたいですよね。一方で、100%完全に染まり切るのではなく、それらを踏まえて問題や課題はきちんと認識できなければいけません。そのためのディスカッション、社歴の長い方々へのヒアリングなどを重ねています。
この過程では、先に入社して情報整理を行っていた方のベースを活用させて頂けたことと、同期入社のEMの方が、miroを使ったワークのファシリテーションをリードしてくださっているのがとても助かっています。EMが集まると、それぞれいろいろな引き出しがあって良いですよね。
※この話を加速させるために、11月にはオフラインでちょっとした合宿をやろうという企画も進んでいます。

今後

直近では、クラウド事業本部内のソフトウェアエンジニアリング組織が拡大してきており、現場メンバーとリーダー、マネージャーで徐々に形を変える議論をしながら進んできております。考えなければならない事が増え、リーダーやマネージャーの負担が増加傾向です。この拡大期にあるソフトウェアエンジニアリング組織で、よりスケール可能な体制などを整備していくことが目下の課題で、私が最初に関わる仕事の1つだと考えています。
この「スケール可能な組織」というテーマは、深ぼると会社内の多方面に関係するかなり広大なテーマになりえますし、これだけでも全く簡単な問題ではないのですが、適切なイシューに分解して臨んでいこうと思っています。

なお、ソフトウェアエンジニアの採用は絶賛強化中です!
是非カジュアル面談などでお話しましょう!


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