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#36 アイディアをひらめくコツPart.1

(2020.6.14追記)タイトルを「使える「不思議ちゃん」?〜論理思考と創造思考〜」から「アイディアをひらめくコツ」シリーズに変更しました。前段は未来予測や論理思考・創造思考に関する記事の紹介、中段以降に「アイディアをひらめくコツ」について書いています。


日経スタイルで「仕事で差がつく!ビジネス思考法」という連載を持っている堀公俊さんの記事で、面白い記事があったので紹介したいと思います。

ひとことで言えば、未来予測に関する記事です。

この未来が見通せない状況のなか、つい人は、専門家に未来を大胆に予測して提言して欲しいと思ってしまうものです。未来が見通せれば、先取りしてうまく立ち回ることもできるからです。

しかし筆者は、未来予測は極めて難しく、むしろそのような未来を自ら創っていくことが、予測不能の未来をつくりあげることに繋がっていると論じています。

その予測を聞いて誰もが得心できるとしたら、情報として価値が乏しいのではないでしょうか。単に、大衆の心理を専門家が代弁しているものにすぎないのかもしれません。
第一、予測って当たるのでしょうか。科学技術や3カ月後の話ならまだしも、人や社会に対する長期の予測を信用しても本当に大丈夫でしょうか。
実際、現在のようなネット社会を早い段階で予測できた人はいませんでした。過去の未来予測を調べて、「専門家の予測よりも単純な延長線のほうがマシ」と結論づけた研究報告もあります。
パソコンの父と呼ばれるアラン・ケイは有名な言葉を残しています。「未来を予測する最善の方法は自らつくりだすことだ」と。人々のたゆまぬ「創造」こそが世界を動かしており、その複雑な相互作用が予測不能の未来をつくりあげているのだと思います。

論理思考と創造思考

この記事では論理思考と創造思考を対比させた上で、「創造思考」を活用しよう、という主旨で書かれています。

・論理思考

さて、一般的に論理思考は大事だと考えられていますが、一方で、新しくなにかを創造する局面では少し様相が変わってくるようです。

筆者曰く、「論理的に考えれば考えるほど、最も一般的な結論に落ち着いてしまい、悪く言うえば“ありきたり”で面白みがない」「理屈ばかり振りかざすと、面倒なやつだと思われかねない」と論じています。

・創造思考

「創造思考」なる言葉ははじめて聞きましたが、デザイン思考に近いのかもしれません。

この思考法については、以下のように説明されています。

筋道を追って考えるのではなく、直観的に「これだ!」とひらめく思考法です。ワケをすっ飛ばして考えることで、斬新な発想を得ようというのです。
半面、「なぜそれが答えなのか?」のワケが説明できず、「やってみたら分かります」としか言いようがありません。事前に合理性が分からず、事後に合理性が分かるのです。なぜ、それが見通せたかも説明できず、創造思考が得意な人が“不思議ちゃん”と呼ばれるゆえんです。

論理思考と創造思考の関係性を示した分かりやすい図が以下です。

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自分自身は“イノベーティブな人“になりたいと思う一方で、とかく僕ら科学者は“面倒臭い人”になりがちなので、創造思考とか、いわゆる“アート”の世界に近いひらめきも大事にしたいと思っています。

そうしないと、一般消費者の方に全く響かないサービスやプロダクトが粗製濫造されてしまうので。

ひらめきやすい原理

さて、ではどうすればひらめきやすいのか?といった方法論ですが、残念ながらいまのところ体系化はされていないようです(ここまで読んで、何じゃそら、と思った方、もう少し読んでみてください)。

ただし、「こうすればひらめきやすい」といった原理がいくつか紹介されています。

「もっとひらめくようになりたい!」と思われる方は、そのあたりを少し意識しながら生活していくと良いのではないでしょうか?

1. インプットを多くする

「アイディアとは既存の要素の新しい組み合わせにすぎない」(ジェームス・ヤング)

筆者は、このもっとも有名なアイディアの定義を挙げて、1つ目の原理を以下のように述べています。

大量の知識や情報を頭につめこんでおかないと発想は生み出せない

うん。確かにそのとおりだと思う。

2.数撃てば当たる

2つ目の定義は「数撃てば当たる」。筆者の言葉を引用します。

どのアイデアがヒットするか事前には分からず、次から次へと組み合わせを変え、量を増やすことで質を上げるしか方法がありません。桁違いにたくさんのアイデアが母数として求められます。

これについても納得。いわゆるアジャイル的な、創っては壊し、新しいアイディアを組み合わせてまた創って、というサイクルが大事だと思います。

実は、自分もある本の影響を受けて(これはいずれ紹介します;「ソフトバンクで孫社長に学んだ 夢を「10倍速」で実現する方法/三木雄信著)、ビジネスアイディアを200個ぐらい考えようとしたことがあります。

実際には80個ぐらいしか考えれていないのですが、例えばこれを二つに分けて組み合わせると40個×40個=1,600個のアイディアになるので、この母数をひたすら増やしていくことは大事だと改めて感じました(200個考えられたら、100個×100個=10,000個のアイディアになるので)。

あ、ちなみに実行に移すことはもっと大事、ってことは付け加えておきます。

3.発散、収束、仮説検証のステージをきっちりと分ける

これについても重要な示唆だと感じました。

特に初期の発散(広げる)と収束(絞り込む)のステージと、仮説(考える)検証(確かめる)のステージはきっちりと分けるべきだと感じます。

初期の発散と収束のステージはとにかく荒削りでもどんどんアイディアを出して、ポジティブマインドでゼロから創っていくことが大事だと思います。ここでネガティブマインドの人が入ってしまうのは絶対に避けないといけない、と個人的には思います。

一方で、仮説検証やもう少し先の段階では、ポジティブ面以外に、リスク面や違った視点で物事を見ることができる人を入れるべきと考えます。

ここでリスクを洗い出して潰しておかないと、いずれそのリスクが顕在化し、もしその段階で後戻りができなければそのリスクは致命的となってしまうためです。

そのほか、記事では色々と参考になる情報があると思いますので、もしご興味があれば上記の記事をご覧いただけると幸いです。

それではまた明日!

<了>

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