守川 英幸(コエンザイムQ10の研究開発に従事)

1979年千葉県生まれ。学部、修士ではミトコンドリア関連の研究、博士課程では免疫学の研…

守川 英幸(コエンザイムQ10の研究開発に従事)

1979年千葉県生まれ。学部、修士ではミトコンドリア関連の研究、博士課程では免疫学の研究、そしていまは某化学メーカーでコエンザイムQ10の研究開発に従事。 「楽しんでいたら健康になっていた」というコンセプトでヘルスケアビジネスを再定義し、いろいろと試行中。

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

#72 記事一覧(テーマごとのまとめ)

2020年5月6日にnoteを書きはじめてはや3ヶ月。 いままで色々と記事を書いてきましたが、テーマが色々と混ざっていて探しにくいので、これまでに投稿した記事をテーマごとにまとめておきたいと思います。 今後、記事をアップするたびにリストに追加していく予定です。 1. 自己紹介等 ・note、はじめます。 ・なぜインプット中心からアウトプット中心にシフトすることにしたか ・うちのワンコの紹介 ・コロナ禍で高まるペット需要、かぁ・・・(複雑) 2.コロナ対策 2-1.

    • #82_18歳未満のCOVID-19による致死率の低さについて

      かなり久しぶりの投稿です。2021年1月13日に書いた以下の記事以来、実に半年ぶりの記事になります。 いま、どんどんとワクチン接種が進んでいますが、ワクチン接種が可能な年齢はファイザー製で12歳以上、モデルナ製で18歳以上となっています。 12歳未満又は18歳未満のお子さんをお持ちの方は心配だと思います。世界中で、子供でも新型コロナに感染して重症化したり、後遺症に悩まされている例も結構報道されていたりして、もっと小さい子にもワクチンを打てるようにして欲しい、という思いを持

      • #81既存薬や種々の知見の蓄積により、重症化・重篤化が抑えられている件について

        (本記事は2020.9.26に書きかけで放置していたので、一部追記した部分を除き、記事の内容は当時のものです) 依然、コロナが世界各地で猛威を振るっていて、感染者が減るどころか、増え続けています。 一方で、例えばニューヨークなど、感染者の増加は止まらないものの、重篤化したり死亡したりする例は減少しているようです。 これはひとえに、既存薬を使った治療など、多くの知見が蓄積され、一時期の対処不可能な疾病ではなくなりつつあるという兆候であると思われます。 発展途上国や資金力

        • #80日本発〜新型コロナの重症化を防ぐ医薬品・アクテムラ〜

          新型コロナウイルスの感染拡大やその変異種が広がっている英国で、日本発の医薬品<アクテムラ>がまもなく新しい治療薬として承認・投与が開始される、とのニュースがありました。 その根拠となった臨床試験では、コロナ重症者にアクテムラを投与した場合、死亡リスクを約1/4下げること、また、入院日数を7〜10日短縮する効果があることが示されたとのことです。 今回の試験では、アクテムラ投与群は350名とそこそこ多く、また、通常の治療のみの群、すなわちプラセボ群(偽薬群)が設けられているこ

        • 固定された記事

        #72 記事一覧(テーマごとのまとめ)

        マガジン

        • 2.コロナ対策 2-1. 科学的な議論
          19本
        • 2.コロナ対策 2-3. コロナと政策(経済対策含む)
          8本
        • 2.コロナ対策 2-2. コロナ禍における支援
          12本
        • 8. その他 8-3. その他
          0本
        • 8. その他 8-2. 投資
          0本
        • 8.その他 8-1. 働きかた
          0本

        記事

          #79 コロナ関連の最新の情報(大阪大学・宮坂昌之招へい教授の解説記事)

          最近、コロナのワクチンや特効薬(抗ウイルス薬・アビガンも含む)に関する明るいニュースが少しずつ出てきていますが、万人にすぐに行き渡るわけでもなく、また、有効性についてもこれからしっかりと検証していく必要があることから、そもそも感染しないこと、あるいは感染しても重症化しないことが重要であることはこれからも変わらないと思います。 もうこれ以上やれることはないよ、という方もいらっしゃると思いますが、いま一度、免疫の基礎から最新の情報までをおさらいしておくことをお勧めします。 さ

          #79 コロナ関連の最新の情報(大阪大学・宮坂昌之招へい教授の解説記事)

          #78 PCR検査で正しく陽性と判定できる確率について

          コロナに対する検査はPCR検査、抗体検査、抗原検査と、いろいろと拡充されてきていますが、これまで主に使われているPCR検査の結果の確からしさはどの程度なのでしょうか? PCR検査を健康な人も無症状の人も可能な限り受けさせるべきだ、という考えと、コロナ感染が強く疑われる人に絞って検査して、重症者にフォーカスして治療すべきだ、とする議論がありますが、どちらが正しいのでしょうか? 日本では後者に寄った対応をしていますが、これまでのところある程度うまくいっているように思います。

          #78 PCR検査で正しく陽性と判定できる確率について

          #77 早期に強い隔離政策をした方が経済再開が早い?〜スペイン風邪の教訓〜

          今日は、感染対策と経済活動のバランスについて議論したいと思います。 GoToキャンペーンについてまずはこちらのニュースから。 つい最近、GoToキャンペーンに東京を追加することを検討しているというニュースがありました。 GoToキャンペーンは7月22日から開始されていますが、当初から感染が拡大するリスクが高いということで多くの人が反対しています。 GoToキャンペーンの第1段は7月22日(水)から開始されましたが、その週末(26日(土))頃から旅行者が増えたと考えると

          #77 早期に強い隔離政策をした方が経済再開が早い?〜スペイン風邪の教訓〜

          #76 過去の感染歴が新型コロナの重症化を左右する?

          前回の記事「ワクチンをめぐる最近の話題と最近注目されている免疫細胞について」では、以下のことを概観しました。 ・世界のワクチン開発状況と日本の開発状況 ・ワクチンのはたらき(抗体産生と免疫記憶) この記事の最後のほうでは、ワクチンのはたらきは「抗体をつくらせること」だけでなく、結果として「病原体に関する情報を記憶する、いわゆる“免疫記憶”を誘導することにもある」ということを紹介しました。 その“免疫記憶”に関して大変興味深い研究報告が相次いでいますので、今日はそのことを

          #76 過去の感染歴が新型コロナの重症化を左右する?

          #75 ワクチンをめぐる最近の話題と最近注目されている免疫細胞について

          いま世界では、新型コロナウイルスに対するワクチンの熾烈な開発競争が繰り広げられています。 なぜ、世界で一番開発が進んでいるワクチンが承認されるのを待たず、各国ともにそれぞれワクチン開発を進めているのでしょうか? 一番効果の高いワクチンができたら、それを世界中の人に使えば良いと思われるのではないでしょうか? 通常の医薬品ならその通りなのですが、1分1秒を争うこのような緊急事態では、何十億もの人にワクチンを素早く配ることは不可能です。したがって、世界中の国々は自国でのワクチ

          #75 ワクチンをめぐる最近の話題と最近注目されている免疫細胞について

          #74 10万円給付のウェブ申請システム、開発期間がわずか10日間って・・・

          皆さんは定額給付金の10万円は受け取られましたか? 私は郵送で申請して、特に問題もなく、スムーズに受け取りができました。 ただ、ウェブ申請のほうはいろいろと問題が続出していたようです。 そしてそのウェブ申請のシステム開発の期間が、なんと10日しかなかったとのこと。 ゼロベースで10日間ではないとは思うのですが、最終的に給付対象や給付金額等が決まるのがだいぶ遅く、相当な短期間でシステムを完成させる必要があったのは事実でしょう。 記事から一部引用します。 政府が新型コ

          #74 10万円給付のウェブ申請システム、開発期間がわずか10日間って・・・

          #73 配送料の圧縮による生産者支援

          5月半ばに書いた「本当の意味で支援になっているのか?はよく考えないとね」という記事では、各地の農家から農産物を買うことで生産者を支援できる一方で、送料が高くて、これが生産者支援を妨げているのでは?といった主旨の記事を書きました。 記事から一部抜粋します。 (略)購入画面に進んでいったところ、商品代2000円に対して配送料が1000円。。。(略) いま自分が住んでるのが千葉、生産者さんは那須。そんなに遠くないのに、配送料が高い。生モノなので運送に相当気を使っているのかもし

          #71 健康系のアプリやゲームの使い勝手、使い心地〜ポケモンGO編〜Part.2

          前回の記事では、ポケモンGOの特徴や、ポケモンGOが開発された経緯・思想などについて紹介しました。 今日の記事では、ポケモンGOの特に優れている点として「行動変容の容易さ」、「継続しやすさ」について考察し、さらにゲームをすることによりメンタルが改善するという研究結果も併せてご紹介したいと思います。 ポケモンGOの優れているところ①〜行動変容の容易さ〜 ・ポケモンGOの世界観の中で、モンスターを集めて図鑑にしていく楽しさがある  → これはポケモンGOに限らずゲーム全般に言

          #71 健康系のアプリやゲームの使い勝手、使い心地〜ポケモンGO編〜Part.2

          #70 健康系のアプリやゲームの使い勝手、使い心地〜ポケモンGO編〜Part.1

          #51の記事でご紹介したように、これまでに試してきたいろいろな健康系のアプリやゲームの使用感についてレビューしています(一部、まだ使ったことのないものや使いはじめたばかりのものもありますが、参考になるため、あえて加えています)。 いまのところ、下記のアプリやゲームをレビューしていますが、他にこんなアプリやゲームがあるよ!という情報があれば教えていただけると嬉しいです。 <運動系> FiNC SPOBY Nike Run Club Nike Training Club Ru

          #70 健康系のアプリやゲームの使い勝手、使い心地〜ポケモンGO編〜Part.1

          #69 健康系のアプリやゲームの使い勝手、使い心地〜ドラクエウォーク編〜

          #51の記事でご紹介したように、これまでに試してきたいろいろな健康系のアプリやゲームの使用感についてレビューしています(一部、まだ使ったことのないものや使いはじめたばかりのものもありますが、参考になるため、あえて加えています)。 いまのところ、下記のアプリやゲームをレビューしていますが、他にこんなアプリやゲームがあるよ!という情報があれば教えていただけると嬉しいです。 <運動系> FiNC SPOBY Nike Run Club Nike Training Club Ru

          #69 健康系のアプリやゲームの使い勝手、使い心地〜ドラクエウォーク編〜

          #68 コロナ陽性者や重症者、医療機関の逼迫状況を調べる方法

          前回、前々回と、「マスクをしていればソーシャルディスタンスは不要」「経済を回すべき」と主張する京大ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸先生の主張と、臨床医である三鴨先生との議論について考察してきました。 今日はコロナ陽性者数や重症者数、死者数に加えて、医療機関の逼迫状況を調べる方法について紹介します。 ピーク時に比べて重症者や死者数は増えているのか? 現在は、夜の街関連で若者の検査が増えており無症状の人の感染者が相当増えていますが、重症者や死者数は増えているのでしょうか?

          #68 コロナ陽性者や重症者、医療機関の逼迫状況を調べる方法

          #67 ソーシャルディスタンスは不要なのか?Part.2

          今日は先日のTVタックルで議論になっていた、「ソーシャルディスタンスは不要」「経済を回すべき」という京大ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸先生の主張と、臨床医の三鴨廣繁先生と議論の続きを書きたいと思います。 この2人の議論の中で、特に噛み合っていないなと感じたのが宮沢先生の以下の主張です(それ以前のやり取りはこちら)。 ・どのような対策をしたとしても感染者をゼロにすることはできない。したがって、お互いがマスクをして感染リスクを下げた上で経済を通常に戻すべき。  → 宮

          #67 ソーシャルディスタンスは不要なのか?Part.2