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諸法実相という言葉がふと心に浮かんだ。

 「その通りよ、そもそもすべてには実体があるの。でも、そのように見えないのは、あなたが自分の実体を実体と捉えてないからなのよ。」

「本当の自分というのは、今この自分じゃなく、どこかにあるって事?」

 「そんなものはないわ、でも実体であるととらえられるものがあるの。それに気づくのには特別なことは要らない、何もかもゆだねれば、その瞬間ぱっと開けるわ。」

 「きみはそう気づいたの?」

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  「すべての実体を実体ととらえたとき、時間も存在も五感も空間もすべて実体だと見通せるのよ。そうすれば、どのような姿も時間も空間も自在になるの。」

 「そう考えると、何か大きなものにすっぽりはまっているような気がする。」

 「そう、ここにあって、あなたが観じるものは、ありのまま。」

 「ありのまま?」

 「ここでは、すべてのものは、姿のままに現れるの、性質、形、能力、
作用、なぜそうなったかの理由、今置かれた状況、その結果、
そして未来。・・・
 このことは何が大きな要素というわけでなく、よい、悪い、きれい、汚いというものもなく、すべてが平等に見通す世界なの。で、その大いなるものの一部にあたしたちはいるの。」

そうか・・
それが「銀河鉄道はっこうだ」なのか

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