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子どもの時くらい、多少おバカでもいい
子供の時の
あの途方もない想像力と
怖いもの知らずの行動力の話。
ノンフィクション。
<水の中で呼吸する>
幼稚園くらいの時。
人は、練習すれば
水の中でも呼吸ができるって
信じてた。
そのために鍛えるべきなのは
”鼻”だと確信していて
毎日、こっそり
お風呂にストローを持ち込んだ。
ストローの先を
湯船につけて
もう片方の先を
鼻の穴にさす。
そんで
思い切り吸う。
思い出すだけで
あの痛みが
よみがえる。
一度で諦めるほど
かしこくかったから
何度も挑戦した。
そのうち
母にバレて
「鼻の病気になっちゃうでしょ!」
と言われてから
”人は水の中で息はできない”
と学んだ。
でもあの時、誰かに
”エラ呼吸”という言葉を教えてもらっていても
やってたと思う。
<この道まっすぐ>
たぶん
「Dr.スランプアラレちゃん」っていう
アニメの影響だったと思う。
目の前の道を
まっすぐ行けば
ぐるっと地球一周して
元の場所に戻って来れるって
信じてた。
幸か不幸か、
うちの近くの道には
「国道1号線」ってのがあって
子どもにとって
「1号」というのは
なんか特別で。
夏休みのある日。
ふと「明日、地球一周しよう」と決意。
子どもなりの準備で
リュックに少しのおやつを入れておいた。
翌朝、
張り切って自転車を走らせた。
汗だくになりながらも
ペダルをこいでもこいでも
国道1号線は続く。
近所を風景とはどんどん変わってきて
戻れるはずが
全く違う世界にいってる感覚。
何時間くらい進んでたか
覚えてない。
でも怖くなって
泣きながら帰ったのは覚えている。
一本道で本当に良かった。
正直に話したら
親に怒られるって思ったから
何事もなかったように装って
家に入った。
”まっすぐ行っても戻れない”
と学んだ。
でも、あの時
うちに”地球儀”があっても
やってたと思う。
<ゴミすての実験>
うちには
兄弟3人に順番に回ってくる
お手伝いがあって、
その中に
”ゴミ捨て”があった。
お母さんがまとめたゴミ袋を
マンションの下の
ゴミ捨て場にもっていくだけ。
なぜかそのお手伝いが
一番きらいで。
私なりに
秘密のミッションを作ってみた。
私は5階建てのマンションの
4階に住んでいて。
ゴミを捨てるなら
階段を降りるところを
あえて
こっそり上にあがる。
ゴミ袋を
マンションの5階から落として
「下にあるゴミ箱に、ピッタリ入れる」
というミッション。
何度も挑戦して
何度か成功。
近所の人に見られて
親と一緒にめっちゃ怒られた。
マナー違反や
人に迷惑をかけたいわけじゃない。
やってみたかっただけ。
力の加減とか
風の向きとか
ゴミの重さとか
結構、色々考えてた。
こうすると
どうなるのか。
試しかった。
実験だった。
ただ的を外して失敗すると
ゴミ袋は張り切れて
悲惨な状態になるから
そこだけは悪いなと思った。
<言われても聞かない>
誰しもがもっているであろう
こういうエピソード。
子どものころって
自分なりのものさし
みたいなのがあった
それを大人にとやかく言われても
聞かなかった。
やってみなければわからないでしょ。
大人はまだやってないでしょ。
だからやるんだよ。
何がいけないことなの?
みたいな。
あの時の私は
たぶん最強だったと思う。
大人のいうこと
聞かないくらいで
ちょうどいい。
<経験で失うもの>
子どもの頃の
想像力と行動力。
どこに置いてきたのだろ。
経験は大事だけれど
経験をすると
得るもの・失うものがあるみたい。
得るものは
知識や自信など。
失うものは
奇想天外な出来事を
期待する気持ち。かな。
子どもの想像力と行動力は
大人目線からすると
かなり、めんどくさいもの。
親から見れば
ため息も尽きない。
この子、将来、
大丈夫かしら?って
心配になる。
でも
子どもの時くらい
多少、おバカでもいい。
子供の時くらいしか
真面目なバカはできないから。
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![はっとり ひでこ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/51550285/profile_7e253d037cf83318f0223a78a91ebc8e.jpg?width=600&crop=1:1,smart)