中央銀行と市場のズレ
日本の場合
日銀は昨年12月に、市場機能の低下を理由に、長期金利の変動許容幅の上限を、それまでの0.25%から0.5%に引き上げました。
そしてどうなったのかというと、残存8年、9年の国債利回りが10年を上回る「市場のゆがみ」は解消できていません。
国債の「空売り」などが仕掛けられるといった売り攻勢に晒され、長期金利は0.545%と、日銀が上限としている0.5%を上回りました。
日銀は必死に国債買い入れを実施しています。
一日の金額としては最大規模の購入金額を2日連続で更新する程です。
さらに16日にも臨時の国債買い入れを実施すると報道されており、実際に10年債を合計で7145億円を「指値オペ」で落札しました。
しかしながら、なかなか日銀が意図する方向には持っていけていないということが現実としてあります。
『日銀に不信感を抱く市場の圧力が弱まる気配はない』
ということで、日銀と市場の国債バトルはしばらく収まることがなさそうです。
米国の場合
とまあ、ここまでは日本の中央銀行、「日銀」と市場のズレでしたが、海の向こうの米国の様子はどうでしょうか。
どうやら米国でも、米連邦準備理事会(FRB)と市場とに認識のズレが生じているようです。
市場は、FRBが2023年に利下げに転じるだろうと予想しています。
つまりは早い利下げを想定しており、FRBの軌道修正を先取りしようとしているらしいです。
一方FRBは、
『金利低下や株高で金融環境は緩みインフレ抑制が難しくなる』
というように、警戒しています。
FRBは、今の米国の金融環境を緩んでいると見ており、けん制しており、金融引き締めの長期化も示唆しております。
『 』内、参考・引用
1/16 日本経済新聞
【日銀、きょうも国債購入】
【市場の弛緩、じれるFRB】より
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