【映画100選 超ショートレビュー 第9回】白熱(1949)
冒頭の列車強奪シーンにおいてトンネルを抜けてくる列車の水平運動と陸橋から飛び降りる垂直運動が鮮やかに交差し、この壮絶なフィルムノワールを華々しく起動させる。
電話機、ラジオ、発信器など小道具へのクローズアップによるフェティッシュな眼差しがサスペンスの精度を高め、潜入捜査という逃げ場のない設計に投げ込まれたカッティング・イン・アクションが否応なく凄みを増し、この映画を恐ろしく強度に満ちた活劇にしている!
1949年製作/114分/アメリカ
監督:ラオール・ウォルシュ
原題:White Heat
日本初公開:1952年12月27日