【映画100選 超ショートレビュー 第17回】飢餓海峡(1965)
冒頭の汽車の中での男たちのショットのような、ざらざらとした硬質な画面を埋めつくすクローズドフレームが多用され、この映画に内容と形式の両面において濃密な時間を与えている。
左幸子の手のひらに刺さった三國連太郎の爪の切れ端は彼女の三国に対する思慕が形象化されたフェティッシュとなり、物語の基軸となる人物を変化させながら10年の年月をスリリングに支配する!
1965年製作/182分/日本
監督:内田吐夢
日本初公開:1965年1月15日