【映画100選 超ショートレビュー 第8回】忘れじの面影(1948)
既に亡くなった主人公リザがかつての恋人ステファン宛の手紙を読み上げるという奇妙なスタイルによって進行し、劇場で「第二幕が開幕する」との匿名の声と共に10年ぶりに彼と再開した彼女の第二の人生が始まるように、画面の運動が映画の構造そのもののを規定していく。
絶えず動き続ける流麗なキャメラワークは同一のアクションとショットを少しずつずらす差異と反復を繰り返しながら、リザのステファンへの変わらぬ思いを様々なエモーションとともに表現しつづける!
1948年製作/86分/アメリカ
監督:マックス・オフュルス
原題:Letter from An Unknown Woman
日本初公開:1954年7月3日