
アクセス解析ツールの比較
WEBサイトやアプリを制作・運営している人にとって切っても切れないもの「アクセス解析(英語ではWeb Analytics)」。
この記事では
・主要なアクセス解析ツールの概要
・主要なアクセス解析ツールの得意/不得意
・結局どれを選べばいいのか
について、個人的な見解をまとめています。選定時の参考にしていただければと思います。
※ヒートマップツールは除いています。
主要なアクセス解析ツール
今日アクセス解析を始めるにあたって、導入時に選定するツールとしては以下の3つに絞られ、それぞれどんな特徴があるかというと
・Google Analytics(有料版はGoogle Analytics 360)
無料である程度データ分析ができる。
広告ツールとのデータ連携が容易
・Adobe Analytics
利用料は有料だが、その分データ分析機能は高度
広告ツールとの連携には他のツールが必要
・Firebase Analytics(アプリの場合)
アプリにおけるデータ分析ツールとしてはこれ一択
分析機能はおまけ程度(無料なので)
本格的な分析はBigQuery前提となる(有料)
となります。アプリの場合は、アクセス解析ツールではFirebase Analyticsしか選択肢がない、というのが個人的な見解です。
※独自にFluentdで作る、Treasure Dataで収集しちゃう、みたいな方は除く
主要なアクセス解析ツールの得意/不得意
それぞれのツールに得意な部分/不得な部分がありますが、端的にいうと
・Adobe Analytics
→サイト内部の細かい分析が得意
・Google Analytics
→サイト内部もある程度わかるが、外(広告)と紐づけた分析が得意
です。
この違いは、それぞれのツールを作っている企業の性質の違いによるものだと考えています。
Adobeはサイトやアプリのコンテンツを制作するツールを豊富に揃えており、Creative Cloudとして全世界に提供しています。
PhotoshopやIllustratorといえば、聞いたことがある方も多いかもしれません。
その為、Adobeが分析をする方向は、自社の製品で施策が実施しやすいサイト内のコンテンツに向いています。
一方、Googleは広告が収益のほとんどです。そのため広告側のデータとサイト内のデータ(CVなど)を紐づけて、より最適化された広告が出せるように機能を揃えています。
実はこの違いが、アクセス解析の基本的なデータであるセッション(訪問回数)の定義の違いの元になっているのですが、細かい話になるので今回は割愛します。
結局どれを選べばいいのか
この3つのツールを自分のサイトや分析したい内容に応じて選定するならば、上のフローのようになります
※異論はたくさんあると思います。あればコメントください。
正直広告ツールとの連動を考えなくてよいサイトの場合は、Adobe Analyticsのほうが機能が豊富で大抵のやりたいことが実現できます。
とはいえ、有料のツールなので月1000万ヒット(ヒット=PV的なもの)を超えない場合はGoogle Analyticsの無料版で大丈夫です。
※大丈夫なようにちゃんと要件定義と設計をする必要はありますが
他にも細かな仕様の違い(eVarとカスタムディメンションとか保持できるデータのユニーク数が違うとか分析画面の仕様の違いとか)ありますが、それはまた別の機会に
最後にまとめ
・アプリのアクセス解析ツールはFirebase Analytics一択
・ウェブの場合は広告ツールとの紐づけたいならGoogle Analytics
・自社データを紐づけたいならAdobe Analytics
・全部やりたいんだって場合はGoogle Analytics 360
(BigQuery利用前提)