見出し画像

ブーバ/キキ効果について

昨日の記事は物理学の○○効果の話でしたが、今日は心理学の○○効果の話です。『ブーバ/キキ効果』とは心理学で、「言語音と図形の視覚的印象との連想について一般的に見られる関係」のことを言います。この効果は、心理学者ヴォルフガング・ケーラーが1929年に初めて報告しました。

タイトル画のような、丸い曲線とギザギザの直線とからなる二種類の図形を被験者に見せて、どちらがブーバ(Bouba)で、どちらがキキ(Kiki)かと尋ねると、なんと98%もの大多数の人が「左の図形がキキで、右の図形がブーバだ」と答えました。私でも同じように答えると思います。しかも、この結果は被験者の母語にはほとんど関係がなく、また大人と幼児でもほとんど変わらないのだそうです。

ブーバには破裂音[b]が2つ、キキには破裂音[k]が2つ含まれています。破裂音とは、気流が声道のどこかで一度遮断された後、閉鎖された通り道を一気に開放することにより作られる音のことです。ただし、どちらにも破裂音が含まれていますが、厳密に言えば以下のように種類が異なります。[b]は有声音破裂音ですが、[k]は無声破裂音です。この辺りの違いが、図形の印象と関係しているのかもしれません。すみません。専門知識のない素人が適当に書いているので、あまり信用しないで下さい。

[b] - 有声両唇破裂音
[k] - 無声軟口蓋破裂音

2つの破裂音の違い

どのような音からどのような概念を連想するかという音象徴に関しては、文化・言語の枠を超えた法則はないとされています。しかしブーバ/キキ効果は、少なくとも図形の印象に関してはある程度、そのような関係があることを示しています。日本語で多用されるオノマトペとも関係がありそうです。面白いですね。


いいなと思ったら応援しよう!