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【縮約】じつは「どちらがいいコーチでしょう」じゃなかったんだ…プロの指導者だけに伝えた「予想外の問いかけ」と、衝撃の答え

新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

こちらの興味深い記事を縮約してみました。
・ドイツサッカー連盟、ドイツプロコーチ連盟(BDFL)共催の国際コーチ会議
・A級ライセンスとプロコーチライセンス(S級相当)の保持者のみが参加できる
・コーチの個性を活かした「指導者育成」


縮約

■「優れた指導者」は「どこ」が「どう」違うのか?

優れた指導者はいったいどこがどう違うのか? 
リンツは心理学的アプローチで指導者育成のあり方について講義をした。

■「厳しいコーチ」と「穏やかなコーチ」

壇上のモニターに2人の指導者が映し出された。
一方のチームの女性指導者が、厳しい表情で次々に指示を出していく。
もう一方のチームの男性指導者は、対照的にだいぶ大らかな雰囲気だ。
映像を見終わり、講師のリンツがどんな言葉を発するのか。

■予想外の問いかけ

「2人がそれぞれ、さらに良い指導者になるためには『どこに』『どのように』アプローチするのがいいでしょうか?」(リンツ)
会場がややざわめいた。
「ポイントはパーソナリティの成長。重要なのは指導者が自身の強みを前面に出し、発展させ、自身の弱みとも向き合うこと。指導者がそれぞれに必要なプロセスを見つけ出し、取り組むことが必要不可欠で、成長のカギ」(リンツ)

■2人のコーチの「強み」と「弱み」

リンツの発したメッセージは「どちらが良いか」ではなかった。両者の特徴(強みと弱み)をとらえたうえで、「それぞれに必要なアプローチを考えましょう」という意図が込められていた。
前者の女性指導者に対して、子どもたちが委縮している点は弱みで、子どもたち自身が問題を解決する機会を奪われている。一方、ゲーム中の出来事に対する指摘の適切さは十分機能している。


■「同じミスを繰り返す子」がいる理由

男性指導者は、子どもたちの自主性を重んじて、彼ら自身の「考える力」を引き出そうとしている点は強みだろう。一方、同じミスを繰り返している子や、どうしたらいいか迷った状態のままプレーを続けている子が多かった。判断やプレーの基準を設けたり、ヒントになる問いかけが充分でない。

■自分の強みを最大限に活かした成功例

ドイツのスポーツ界でよく聞く言葉「〈自分の弱さ〉を和らげることで〈自分の弱さ〉で負けることを避け、〈自分の強み〉とともに戦うことで勝つことができるようになる」
指導者育成は「どの指導者も同じ枠にはめることではなく、それぞれの指導者のもつ資質をベースに強みを引き出し、弱みを抑えるためのアプローチが必要だ」ということ。

■「自分の才能」に気づいて

モチベーションを高めるためには、選手の“人となり”を知らなければならない。そのために密にコミュニケーションをとる。
《自分の強み》に気づくことで、パーソナリティに合う価値観が備わる。そのうえでサッカーや指導に対するフィロソフィーを明確、かつ強靭なものにしていくことが、指導者としての大事なベースとなる。

■「悪くないな」

時代や環境に順応する柔軟性も欠かせない。
「選手の世界を理解し、彼らの立場に立ってみることが何よりも大事だ」。

■「指導者の価値観が先」はダメ

リンツはいう。「『指導者の価値観が先』ではダメなのです」
「黙っていうことを聞け!」ではなく「君の成長に必要不可欠なことだからやるんだ!」という伝え方、説得力が大切だ。
「新しい理論やアプローチへの好奇心を持ち合わせ、過去の経験に縛られないオープンなマインドをもつこと」を忘れずに、学び続けることが欠かせない。

以上

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